収納は広ければいいものではない!事前に確認しておきたい奥行き・扉・棚の考え方【家づくりに役立つおすすめ記事④】

おはようございます。

日本ライフオーガナイザー協会代表理事の高原真由美です。

前回のおすすめ記事③では、家づくりの計画で見落としがちな「コンセントの位置と数」を取り上げました。今回は、家づくりやリノベーションで気になる方も多い「収納」について。

現在、わが家は詳細見積が当初予算を2割オーバー。毎日の心地よさは守りたいと思いながら、優先順位を見直しているところで、収納計画についても再考中。収納も「広く、たくさんつくれば安心」とは限りませんし、なにより「とりあえず広めに収納スペースを確保しておこう」はコスト増と同義語です。

なにより収納量を確保することと、使いやすい収納にすることは、同じではありません。

今回は、家づくりに役立つ収納スペースの奥行き・扉・棚を、具体的に考えるヒントになる4記事を選びました。ライフオーガナイザーの実体験や建築士としての解説を、自分たちの暮らしに置き換えながら読んでみてください。
収納は広ければいいとは限らない。奥行き・扉と棚の考え方を紹介する収納写真と扉の図。

■奥行きは「大は小を兼ねる」で決めない

まず紹介したいのは、ライフオーガナイザーの中矢くみこさんが、新居に暮らして1年の時点でリビングの壁面収納を振り返った記事です。

注文住宅で失敗?! リビングの壁面収納の奥行きと扉の有無はどう決める?

中矢さんは、文房具や本などに加え、パソコンも置くことを考えて棚の奥行きを40cmに。ところが、実際に使ってみると、収納には30cmで足りたと感じたそうです。図面で検討していたときと、暮らし始めてからの使い方の違いが参考になります。

もちろん「奥行きは30cmが正解」という話ではありません。しまいたいものが違えば、必要な寸法も変わります。大きなものを入れたい場所と、文房具や薬などの細かなものをしまう場所では、考え方も違いますよね。

この記事では、扉をつけず、ロールスクリーンで目隠しする選択も紹介されています。コストダウンにも役立つ方法ですし、出し入れの手軽さだけでなく、物の落下への不安にも触れられていて、メリットだけで判断しない視点も大切だと感じます。

収納の奥行きを考えるときは、「入るかどうか」に加えて、「奥まで見えるか」「手前のものをどかさずに取れるか」。そして、収納の前を人が通る余裕まで、図面の中で確かめておきたいところです。

■扉は「つける・つけない」だけでなく、開け方まで考える

収納の扉というと、色や見た目を選ぶものと思いがちですが、開き方によって使い勝手は変わります。おすすめ記事①でご紹介した、一級建築士でライフオーガナイザーの和田さや子さんによる「収納のカタチ」シリーズから、今回は扉と棚について具体的に見ていきます。

どれでも同じ?本当に使いやすい「クローゼット扉のカタチ」

たとえば折れ戸は、たたまれた扉の厚みが出し入れの邪魔になることがあり、中に置いた衣装ケースの引き出しが当たってしまう場合も。引き違い戸は室内側に張り出さない一方、扉の重なり分も含めて、収納内部の奥行きを確認する必要があります。

開き戸なら、開けたときに家具とぶつからないか、前に立つ場所があるかも大切です。記事では3種類の扉を比較できるので、間取り図だけではイメージしづらい違いを確認できます。

「今使っている引き出しを、新居でもこの中に入れたい」。そう考えているなら、収納の内寸だけでなく、扉を開けたときの幅と、引き出しを最後まで引けるかをセットで確認しておきたいですね。

扉をつけない選択も含め、見せたくないものがあるのか、開け閉めが負担になるのかは人それぞれ。見た目だけで決めず、毎日の自分や家族の動きを思い浮かべることが、使いやすい収納につながると思います。ちなみにわが家の場合は、減額のことも踏まえ、扉をつけずカーテンでの開閉としようと考えています。

■棚はつくり込みすぎず、使い方の変化も見越す

棚の高さを変えられる「可動棚」なら安心。そう思っていても、実は取り付け方によって違いがあります。こちらも和田さや子さんの記事です。

ここに何をしまう?収納するモノにあった「可動棚のカタチ」

左右の壁やパネルで棚を支えるタイプと、奥の壁に取りつけた金物で支えるタイプ。見た目だけでなく、設置に必要な条件や、棚の奥行き、金物と収納するものが干渉しないかなど、確認するポイントが変わります。

記事には、奥行きのある棚板は重く、高さを変える作業が大変になるという視点も。可動棚なら何でもよいのではなく、何をしまい、どれくらい位置を変えそうなのかによっては、固定棚が向く場合もあるのですね。

一方、収納内部を最初からつくり込まない方法もあります。ライフオーガナイザーの原田ひろみさんが紹介しているのは、手持ちの収納家具を活かしたリビング収納です。

新築時のリビング収納計画。モノが集まるリビングにこそ欲しいクローゼットとは?

原田さんは、リビングのクローゼットに固定棚を設けず、可動棚用のレールを取りつけました。その中に、以前から使っていた無印良品のユニットシェルフを収め、上部の空いたところには棚板を追加。暮らしの変化に合わせて使えるようにしています。

新居だからといって、収納の中まで全部新しくつくらなくてもいい。今の住まいで使いやすいと感じている家具や仕組みを、そのまま活かすという考え方も参考になります。

家族構成や持ちもの、体の動かしやすさは、この先も変わるかもしれません。全部を予測するのは難しいからこそ、今の使いやすさと、あとから変えられる余地の両方を考えておきたいと思います。

収納は広ければいいものではない。でも、狭くすればいい、扉や棚を減らせばいい、ということでもありません。

何を、どこで、どのように使いたいのか。まずは今の住まいで、使いにくい収納と、気に入っている収納を見直してみる。その理由がわかると、新居に必要な奥行きや扉、棚のつくり方も、少しずつ具体的になってくるはずです。

人生後半に思うことはなんですか?
これから何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。

次回は水曜日午前10時にお会いしましょう♪

日本ライフオーガナイザー協会代表理事
高原真由美

ブログ:JALO公式ブログ

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