おはようございます。
ライフオーガナイザーの秋山陽子です。
一昨年、再婚され「ステップファミリー」となった広島のライフオーガナイザー中原恵さん。新居がなかなか見つからず、以前から2人の娘さんと住んでいたマンションで4人の生活を始めました。ただでさえ、狭くて収納が少ないマンション。そこに、1人分の荷物が増えるということに、「どうしよう……?」。おまけに、築42年の古いマンション、テンションも上がりません。
さらに、お相手のご主人は、120足持つ靴のコレクター。「もともと収納がない家に、これ以上、ものが増えたら… 」「収納の見直しだってめんどうだし」、考えただけで中原さんはイライラ。楽しいはずの結婚生活がネガティブな気持ちになっていくばかり。でも、そこは中原さんも片づけのプロであるライフオーガナイザー、「これは、違う」と気づき、考え直して見事に解決!
120足もあったという「スニーカーコレクション」、いったいどう解決したのでしょう? 中原さんに聞いてみました。
■「使っていない」より「大切にしたい」気持ちにフォーカス
ご主人の靴の数を聞いた中原さんは、「どこに置くの? そんな数」「履いてないのもあるし…」「靴は履くもの、飾るものではないじゃん」「全部持ってくる必要ある?」。収納のことを考えると、そう思ったのが正直な気持ち。
でも、収納のことを考える前に、ご主人の気持ちに寄り添ってみることにしました。実は、履いていないスニーカーは、今ではプレミアつきになっているもの。しかも、ご主人は眺めているだけでも幸せを感じる、という“大切なもの”でした。スニーカーのこととなると、ノリノリで話しかけてくることにも気づき、中原さんは、「スニーカーを大切にする気持ちを、できるだけ尊重したい」と思うように。
そこで、ご主人と2人で「どうすれば収納できるだろうか?」と考え始めます。思いついたのは、「ここしかないよね」と意見が一致した、部屋の上部に収納することでした。
■収納がないならと作った「突っ張り棒収納」
目をつけたのは、押入れの前の上部のスペース。3本の突っ張り棒を使ってスニーカーの箱が3段重ねられる棚を作りました。目につく場所なので、見た目が雑多にならないように同じメーカーのものを並べ、統一感を持たせるようしています。
「スニーカーの倉庫みたい」と思う中原さんとはうらはら、「スニーカーに囲まれているようで幸せだ」と話すご主人。
どの箱にどのスニーカーが入っているかは、持ち主のご主人は把握。大切なものを邪魔もの扱いされず、いつでも目に入る今のスタイルはご主人もお気に入りなのだそう。中原さんも、この部屋はご主人に好きにしてもらい、隣のリビングに自分のお気に入りを作っていこうと思うようになったそうです。
こうして、DIYを楽しみながらお気に入り空間を増やしている様子は、前回の記事でご紹介したとおりです。
以前の記事:
>>引越しが多くてもソファーをあきらめない!再利用できるカラーボックスで作る「収納つき3人掛けソファー」
■大切なものを大切にできるように空間をつくり変える
中原家に行くと、狭くても収納がなくても、暮らしを楽しんでいることが手に取るように伝わってきます。それは、ご主人、中原さん、娘さん、それぞれが今ある空間の中で「どうしたらあきらめずにできるかな?」と、家族で考えた工夫がたくさん見えるからかもしれません。もちろん、持ち物を見直し、大切なものを残していく作業もされています。
実は、最初120足あったご主人のスニーカーは、現在、71足に。自発的に見直すようになったご主人が、メルカリで売るなどして、ご自身で手放したのだとか。収納場所も、1軍的なスニーカーは突っ張り棒の上に、2軍的なスニーカーは押入れに。よく履く靴だけ玄関に収納しているそう。
大切なものを大切にできる環境は、自分で管理する方法も見つけやすいのかもしれませんね。
「どうしたら家族の願いを叶えることができるか?」と考えて、ひらめいた収納の工夫は、お気に入りの空間を一つずつ増やすことにつながりました。「狭い・古い・収納がない」とイライラを募らせていた中原さんも、嫌いだった家が好きに変わっているのだそう。
まだまだ不満もあるそうですが(笑)、一つ一つ小さなことから克服していくことで、気持ちも楽になっているそうです。そんな中原家、近々もう1人ご家族が増える予定。中原家のアイディア収納は、次回も続けてご紹介します。お楽しみに。
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ライフオーガナイザー中原 恵
ブログ:m+1 心地よい暮らしさがし
編集:秋山陽子