おはようございます。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。
前回、前々回に引き続き、神奈川県川崎市在住のマスターライフオーガナイザー吉川圭子さんのお宅をご紹介します。
過去記事はこちら。
・大型の食器棚や吊り戸棚がなくても片づく! オープンキッチンの収納例
・ラクにすっきり片づく! 3つのクセから考えたパントリーの設置場所
吉川さんは3年前に新築した「無印良品」の「木の家」に、ご主人と3人の娘さん(小学6年生と小学3年生の双子)との5人暮らし。今回ご紹介するのは、双子姉妹のお部屋です。
3階にある子ども部屋は、もともとは仕切りのない一室空間。小学6年生の長女の空間と、小学3年生の双子姉妹の空間を、低めのオープンシェルフでやんわりと区切っています。将来的に子どもたちが成長したら仕切りをつけて、個室に変えることも考えているそうです。
仕切られた空間は奥が長女、手前が双子姉妹のスペース。双子姉妹のスペースは、真ん中にランドセルやノートなどを収納する棚を2つ置いています。以前は、棚を壁際へ寄せて配置していましたが、中央に広いスペースが生まれると散らかりやすくなったとか。あえてこの位置に配置することで散らかりづらくなったうえ、散らかったとしても最小限に抑えられるようになりました。
勉強机の引き出しや棚の整理整頓は、基本的に子どもたちに任せているという吉川さん。どんな方法が片づけやすく、どんな方法が片づけづらいのか…。親が「こうしなさい」とやり方を教えるより、自分たちで考える習慣をつけることで、それぞれに適した収納方法が見えてくるようです。
たとえば、一卵性の双子である次女と三女は、勉強机の引き出しの整理の仕方がご覧のとおり違います。
多すぎるものの管理が得意でない次女は、基本的にすべて“見える収納”(画像左)。好き嫌いがはっきりしているため、「好きじゃない」と思ったものは割り切って手放すことができる性格です。そのため、勉強机の引き出しのなかは、厳選された最小限のものだけが、見渡せるように収納されています。
三女は多少ものが多くても管理できる几帳面なタイプ。一方で、割り切ってものを手放すまでに時間がかかる性格です。そのため次女よりずっと多くのものが引き出しに収まっていますが、プラスチックケースなどを使って細かく分類することで、文房具もきっちり管理できています(画像右)。
小物を収納しているチェストのラベリングにも、ふたりの性格の違いが現れています。
ものを分類する方法を自由にあれこれ試してみたい次女は、たびたび収納する中身が変わってラベルを貼り替える前提で、はがしやすいようにラベルの端を折って貼り付けています。反対に、収納する前に分類をきっちり決めておきたい三女。一度決めた分類に沿ってものを整頓するのが苦ではないので、最初からラベルをきれいに貼っています。
同じ家庭で育つ、一卵性の双子の姉妹。当然ながら、年齢も性別も、血液型も同じです。それでも、これほどまでに収納のクセが違います。親の片づけ方を押し付けず、子どもたちがトライ&エラーを繰り返しながら自分に合った収納方法を見つける姿をじっと見守る…。この時間の投資が子どもたちの片づけ力を育み、将来の家族全員のラクな暮らしに繋がるのかもしれません。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
記事:油科真弓
写真:川俣満博
編集:さいとう きい
ライフオーガナイザー 吉川圭子
ブログ:整理収納手帖