おはようございます。
ライフオーガナイザーの会田麻実子です。
片づけのプロとして仕事をしている人ってどんな人?どんなきっかけでその仕事を選んだの?何にやりがいを感じるの?
この仕事をしているとよく聞かれる質問にお応えするライフオーガナイザーインタビュー。第7弾は、来年1月に、3人目のお子さんを出産予定の神奈川県横浜市在住のマスターライフオーガナイザー、佐藤美香さんにお話を伺いました。
インタビュアー・記事/油科真弓
撮影/川俣満博
編集/会田麻実子
―ライフオーガナイザーのことをどのように知ったのですか?
仕事を辞めて2011年に整理収納アドバイザーの資格を取りました。「資格があるからといってすぐに仕事になるわけではないけれど、せっかくお金をかけて取得したのだから何かしなければもったいない」と思っていたんです。そんなとき、同時期に資格を取った友人が「ライフオーガナイザーに興味がある」と話していたのを聞いて、「それってなんだろう」と興味を持ったのが始まりです。
同じ頃、たまたま吉川圭子さんのブログを読んでいて、整理収納アドバイザーの次にライフオーガナイザーの資格を取得すると書いてありました。「この人が興味を持つなら面白いんだろうな」と、さらに興味を持つようになりました。
―それで、すぐに資格を取得しようと?
そうですね。さらに、同じ頃に、鈴木尚子さんとお会いする機会がありました。そうしたら「ライフオーガナイザーに向いているよ」と言われたことで背中を押され、一気にその気になりました。そこで、まずは2級の講座を受けて、面白かったので1級と。
友人、吉川さん、鈴木さんと、いろいろなことが同時期に起きて、ライフオーガナイザーになったという感じでした。
―資格を取得したということは、そもそも片づけの仕事をしたいと思っていたのですか?
以前は金融機関に勤務しフルタイムで働いていたのですが、「部屋が散らかっているのは仕事と子育てで時間がないからで、片づけができないせいではない」と思っていたんです。時間さえあればできる、と。ところがいざ仕事を辞めて時間ができても、「あれ、いつまでたっても部屋がきれいにならない?」と気づいて(笑)、ちょうど新しい仕事を探していたし、履歴書に整理収納の資格を書いておけば、パートで採用してもらいやすいかなという下心もあって、資格を取りました。
―ライフオーガナイザーになって、暮らしは変わりましたか?
暮らしもそうですが、考え方が変わりましたね。その人を知るための手掛かりとして“利き脳”(手に利き手があるように、脳にも利き脳があるという、京都大学名誉教授、坂野登氏の提唱する考え方)を学んだことで、自分が、“感覚派”だと知りました。私は話すときに身振り手振りが多くて、思ったことをバーッと口にするほうだったんです。ところが、それではどうやら“理論派”には通じにくいらしいと(笑)
今は、仕事でも、プライベートでも、「この人には順序立てて説明したほうが通じやすいな」と、一歩引いて考えられるようになりました。
―片づけについてはどうですか?
もちろん、すごく変わりました(笑)。以前は場所ありきで、空いているスペースにモノをどうやってきっちり入れるか、まるでパズルのように考えていたんです。けれど、そうやって収納スペースにきっちり入れたモノは、結局、取り出しづらくて使わなくなってしまって……。
今は、使いやすさを考えるようになりました。どうしたらもっと取り出しやすくなるのか、家族にとって使いやすいのはどこなのかと、使う人に質問したり、相談したりするようになりました。ライフオーガナイザーになって、場所やモノではなく、人を大切にできるようになったと思います。
(後編に続く)
過去記事はこちら:
・“自分のことは自分でできる”を育む、子どもが手伝いたくなるキッチン
・単身赴任、妊娠、そして出産!人生の転機、変化の波を「片づけ」で乗りこなす
・子どもも夫も迷わない工夫が満載!食材を無駄にしない冷蔵庫
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・楽しく飾ってテンションアップ!子ども部屋は“見せる収納”で決まり!
ライフオーガナイザー 佐藤美香
ブログ:楽しくわかりやすい収納