おはようございます。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。
毎朝の身支度や荷物の準備。家族全員、自分のことが自分でできると、ママの負担は大幅に軽くなります。
自宅にある収納家具や収納用品を組みわせて新しい収納の仕組みをつくることで、子どもが“自分でできる”環境を整えたという<奈良県在住のライフオーガナイザー、寺村雅子さんにお話をお聞きしました。
■ 収納を見直して、子どもが“自分でできる”環境に
当時小学5年生だった息子さん(現在は6年生)の衣類を収納していたのは、ラタンの4段チェストと背の低いハンガーラック。けれども、問題が2つあったそうです。
「1つめが、場所を取るわりに収納量が少ないこと。子どものものをまとめて管理したくても収まらず、別の場所に収納しているものがありました。2つめが、引き出しの中に収めた衣類が見えないこと。息子は見えないと存在を忘れてしまい、同じ服ばかり着てしまいます」。
■ 新しい収納の仕組みには”試用期間”が必須!
収納を見直すにあたり、寺村さんは新たに収納用品や収納家具を購入するのではなく、自宅にあるものをリユースすることにしました。
「先にものを買ってしまうと、うまくいかなかったときに『せっかく買ったんだから』という気持ちが邪魔をして、別の方法を試しづらくなりますよね。なので、まずは手元にあるものを駆使して“仮”の仕組みをつくり、試用期間を設けることにしたんです」。
そんな寺村さんがつくった新しい収納の仕組みが↓こちら。
子ども部屋で使っていたスチールラックを活用するため、収めていたもの(使わなくなったおもちゃや思い出の作品など)を整理して別の場所へ移動。空になったスチールラックに、ラタンチェストから抜いた引き出しを“カゴ”代わりに設置。ハンガーラックから取り外したポールをS字フックで取りつけました。上段の黒いカゴは以前買った100均のもののリユースです。
「トップスはすべてハンガーにかけて収納することにしました。下段に置いた2つのカゴには“長ズボン”と“半ズボン”を。これまでのように引き出しを開けなくても、トップスを選びながら見下ろすだけで、ボトムスをチェックできます。持っている衣類を一覧できるようになり、息子が同じ服ばかり着てしまうことがなくなりました」。
上段のラタンのカゴに収めているのは、普段あまり着ない“ジャージ”とサイズアウトした“ゆずる服”。「着用頻度の高い服と分けて管理することで、子どもが毎日、自分で着る服を選びやすくなったと思います」。
■ 子どもの「できる!」をもっと増やす“セット収納”
最上段の3つのボックスには、“遠足セット”として雨具やレジャーシート、ハンカチ、ティッシュ、ビニール袋などを、“お泊まりセット”としてバスタオル、フェイスタオル、歯磨きセットなどを、“新学期セット”として上履きやぞうきんなどを、まとめて収納することにした寺村さん。
「遠足やお泊まり、新学期といったイベントで必要になるものは、いつもだいたい同じです。でも、これまでは必要なものをあちこちに収納していたため、子どもが一人で準備できず、わたしが手伝っていました。必要なものをセットにして収納しておくことで、子どもが迷わず一人で準備できるようになったんです。わたしもとってもラクになりました」。
家にあるものを駆使してつくり上げた新しい収納の仕組みのおかげで、息子さんが“自分でできる”環境を整えることができた寺村さん。「新しい仕組みがうまく機能するという実感を持てたので、最近は、ボックスやラベルなどを少しずつ好みのものに変えていっています」。機能面だけでなく、見た目も整った収納スペースが実現する日も近そうですね。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
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心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー 寺村雅子
編集: さいとう きい