おはようございます。
ライフオーガナイザーの会田麻実子です。
「教えて!ライフオーガナイザー」は、編集部に寄せられた「パーソナルなお悩みに対する、パーソナルなアドバイス」を記事として配信する、片づけ収納ドットコム開設2周年の特別企画です。
前回は、ダイニング・キッチンについてのお悩みにお答えしました:
>>>ダイニング・キッチンをスッキリ見せつつ、お気に入りのものを飾るには?【教えて!ライフオーガナイザー(1)】
今回は、ハンドルネーム斎藤さんのお悩みにお答えします。斎藤さんは、ご主人と幼稚園に通う2人のお子さんとの4人暮らしです。ご相談くださったのは、家族が集うダイニングスペースにあるオープン棚について。「使いやすさとスッキリを両立させて」、最終的には「家族が自然と集まって、遊んだり勉強したりするような場所にしたい」という希望をお持ちです。
お悩みのダイニングスペースのオープン棚はこちらです。
収納にものはきれいに収まっていますし、テーブルの上もスッキリ。けれど、「使い勝手を優先しているため、ゴチャゴチャしている」と斎藤さんは感じているそう。さらにお話を伺う中で、具体的にはこんなことにお困りであることがわかりました。
・化粧品のストックや裁縫セットが取り出しにくい
・ファイルが多すぎて見たい書類が見つからない
・デッドスペースにしまったものが取り出しにくい
・見た目のまとまりがなくゴチャゴチャしている
1)化粧品のストックや裁縫セットが取り出しにくい
斎藤さんが、化粧品のストックや裁縫セットをしまっているのは、こちらのような深いタイプの収納ボックスです。
「深さのあるカゴに収納しているので、下のものを出すときに、上のものをどかす必要があるのが面倒です」(斎藤さん)
斎藤さんのコメントにもあるように、使いにくさの原因は収納ボックスの大きさ。「大は小を兼ねる」という格言がありますが、収納用品の場合はそうとは限りません。しまうものにあった、収納用品選びが、使いやすさの大切なポイント。しまうものにあわせて、浅い収納ボックスを上下に重ねる方法に変えるだけで、使いにくさや面倒さが改善するはずです。
【参考記事】
収納ボックスをスタッキングするなら、よく使うものを上のボックス、あまり使わないものを下のボックスにすると使い勝手がいいですよ。
>>>デットスペースをフル活用!2階建て収納で使いやすさもアップ!!
スタッキングできない収納ボックスのなら、コの字ラックを活用すると、使いやすさがアップします。
>>>1000円あればできる! 貼るだけでつくれるコの字型棚板で洗面台下の収納量が2倍に!!
2)ファイルが多すぎて見たい書類が見つからない
「幼稚園や家など、カテゴリーごとに分けているのに、ファイルが多すぎて見つけられない」ことがお悩みという書類関係。収納を拝見するとクリアファイルを使って細かく分類されていますが、ラベリングはほとんどされていないようです。まずは、重要なものだけでも、目印としてのラベルをつけることをオススメしたいです。
また、これまでのカテゴリーに使用頻度を取り入れてみるのはいかがでしょう? 頻繁に確認する書類は、全体のごく一部であることが大半です。「よく使うもの」だけを集めたファイルを一つ準備してみると、「見つからない!」と困ることや、あちこちのファイルを見る手間が減ってくるはずです。
【参考記事】
何度も確認する書類は、書類管理アプリを活用する方法も。いつでもどこでも必要な情報をスマホで確認できて便利です。
>>>スマホで撮るだけ!「おたよりBOX」で学校のプリントやおたよりを簡単整理
3)デッドスペースにしまったものが取り出しにくい
斎藤さん曰く「家が狭い」ということで、ダイニングテーブルとオープン棚は至近距離に配置されています。そのため、「オープン棚の一部がデッドスペースになってしまい、取り出しにくい……」というのが3つめのお悩み。
デッドスペースの収納は、月に一度出し入れするかどうかというものを収納されているそうですが、可能なら、もっと長い期間使用しないもの、保管しているだけのものなどの収納場所にすると、よりストレスが減らせそうです。あるいは、今使っている大きなサイズの段ボールや収納ボックスを、ダイニングテーブルの脚と干渉せずに出し入れできる大きさのものに変えるだけでも、出し入れのストレスを減らせる可能性があります。
4)見た目のまとまりがなくゴチャゴチャしている
出しやすく戻しやすいオープン棚は、使いやすい一方で、スッキリと整えるのがなかなか難しい収納でもあります。斎藤さんも使い勝手と見た目のバランスに悩んでいるそうです。
収納をスッキリさせるには、視覚的な情報量を減らすことが大きなポイント。「色」「素材」「形」が揃うと、「スッキリ!」と感じやすくなるようです。斎藤さん自身「カゴ、木、プラスチックとバラバラのせいかまとまりがない」と感じているそう。とはいえ、すべての要素を一気に揃えるのはなかなか難しいもの。3つの要素を意識して、仲間を集めて並べるだけでも、不思議とまとまり感が出てくるはずです。
【参考記事】
>>>奥行のある収納スペースが使いづらい理由は●●のせいかも?
お子さんの作品は、視覚的な情報量が特に多いものの一つです(下の写真左)。作品など飾るものは、バラバラではなく1箇所に集めて飾ると「スッキリ」した印象になります。また、下の写真右のような「意図せず存在している色」を整理することも「スッキリ」見せるためには効果的です。
棚の最上段は、「色」「素材」「形」がすべてバラバラ(下の写真左)で、一番上のラインも揃っていないのが今の状態です。3つの要素をできるだけ揃えた収納ボックスを並べると、印象が大きく変わりそうです。また、下の写真右にあるようなちょっとした違和感、たとえば、棚の前側に回った電化製品のコード、使わない棚板の置き場所、ちょっとした隙間……、こういった小さな点も解消しておくとさらに印象が変わるように思います。
スペース全体を考えると、ワイヤーラックを1台一番右側に移動し、左右対称に配置すると空間全体がまとまった印象になりそうです。さらに、ワイヤーラックの棚板の位置も含めて左右対称にすると、より効果的かと思います。
今回は、斎藤さんから頂いたオープン棚のお悩みについてお答えしました。斎藤さん、この度は「教えて!ライフオーガナイザー」へのご応募ありがとうございました。ご家族が自然と集まるダイニングスペースという理想に向けて、一つでも役立てていただけるアイデアがありましたら、嬉しいです。
「教えて!ライフオーガナイザー」は、まだまだ続きます。次回は、また別のお悩みにお答えする予定です。楽しみにお待ちくださいね。
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ライフオーガナイザー 会田麻実子
ブログ:小さく暮らす。