奥行のある収納スペースが使いづらい理由は●●のせいかも?

おはようございます。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。

引き続き、神奈川県鎌倉市在住のマスターライフオーガナイザー、住江直美さんにお話をお聞きしています。

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「最短距離」にこだわった!出しやすい+戻しやすい=ラクできる収納

住江邸のリビング・ダイニングに置かれている収納家具は、前回ご紹介した3点だけ。そのおかげで広々として、居心地のよい空間になっています。けれども、ご主人と2人の息子さん(18歳と12歳)との4人暮らしで、どのようにものを管理されているのでしょうか?

「最短距離」にこだわった! 出しやすい+戻しやすい=ラクできる収納

実は、リビング(写真右側)の手前、ダイニングからは死角になって見えない位置に、奥行きのある大型の収納スペースがあります。リビングに集まる細々したものをそこに集約することで、大型家具を持たなくても、すっきりとした空間を維持できているそうです。

元々このリビングは和室だったということもあり、収納スペースの奥行は布団もしまえるほどの深さ。多くのものが収まるというメリットがある反面、一旦扉を閉めてしまえば、なかになにを入れたか覚えておくのが大変というデメリットも。

ものを出し入れするたびに、扉を開けたり閉めたりするのが、意外と面倒に感じたという住江さん。そこで、収納スペースの扉を開け放って、オープンシェルフのように使うことにしたそうです。

そのままでは棚板の数が足りなかったため、スチールラックを設置。薬やマスクなどの医薬品、AV機器のコード類やカメラ、仕事関連の書類などを、ボックスにまとめて収納することにしました。スチールラックの手前を空けておくことで、取り出したものの仮置き場としても、本や雑誌の一時置き場としても活用できます。

また、住江邸のテーマカラーのひとつであるブラックの「黒板シート」を壁面に貼りつけることで、「収納スペースを開けっぱなしにしている」という印象を軽減。収納用品のラベルと同じ文字を黒板シートに書いておけば、ボックスを戻す場所が一目でわかるという実用性もあるそうです。

収納スペース内が雑多な雰囲気にならないよう、収納用品は「素材・色・テイスト」を合わせています。すべて同じメーカーの同じシリーズで揃えなくても、自然と統一感が生まれ、よりインテリアになじむ空間になりました。

「造り付けの収納スペースには扉があるもの」「扉があれば、普段は閉めておくもの」と考えるのが一般的かもしれません。けれども、ライフオーガナイザーのなかには、その常識が「わたしには合わない」という理由で、カスタマイズする人が大勢います。

たとえば:
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ご自宅の収納スペースをうまく使いこなせていないと感じる場合、「扉」が邪魔になっていないか、チェックしてみてもいいかもしれませんね。

あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?

心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。

マスターライフオーガナイザー 住江直美さん

記事:油科真弓
撮影:川俣満博
編集:さいとうきい

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