おはようございます。
ライフオーガナイザーの吉川圭子です。
「教えて!ライフオーガナイザー」は、編集部に寄せられた「パーソナルなお悩みに対する、パーソナルなアドバイス」を記事として配信する、片づけ収納ドットコム開設2周年の特別企画です。
これまでの掲載記事:
・ダイニング・キッチンをスッキリ見せつつ、お気に入りのものを飾るには?【教えて!ライフオーガナイザー(1)】
・ダイニングのオープン棚をスッキリ&使いやすくするには?【教えて!ライフオーガナイザー(2)】
・モノがいっぱい!どこから手をつけたらいいかわからない!問題の解決策とは?【教えて!ライフオーガナイザー(3)】
・L型のキッチンの収納を使いやすくするには?【教えて!ライフオーガナイザー(4)】
・リビングに子どものモノがどんどん増えていく…。すっきり落ち着く空間にするには?【教えて!ライフオーガナイザー(5)】
・キッチンの調理スペースを拡げて、さらに見た目もスッキリさせるには?【教えて!ライフオーガナイザー(6)】
・「自分でできる!」がかなう子どもの洋服収納とは?【教えて!ライフオーガナイザー(7)】
8回目の今回は、お子さんのおもちゃ収納について。ご相談者の波平さんは、ご主人と3人のお子さん(6歳、3歳の女の子と1歳の男の子)との5人暮らしで、来年ご出産を控えてらっしゃるとのこと。「子どもたちが片づけてくれない。片づけにくいので置きっ放しになってしまう」というお悩みをお持ちです。
兄弟姉妹がいると、下の子対策に頭を悩ませるママは少なくありません。波平さんも、今まではうまくいっていたのだけど、下のお子さんが1歳になりいろんなことに興味を持ち始めたため、下の子対策を取ったらお姉ちゃんたちも片づけがやりにくくなってしまった…という状態でした。
■まず、“悩んでいること”と“困っていること”を分ける
ライフオーガナイズはまず思考の整理から始めます。とはいえ、自分で自宅をオーガナイズするときは、自分の思考の整理をしなければいけないのでなかなか難しいですよね。
そこで読者の皆さんにぜひやっていただきたいのが、“悩んでいること”と“困っていること”を分けること。この2つって、「同じじゃないの?」と思われがちですが、ちょっと違うんです。
“お悩みごと”は、精神的な部分が少なからず影響している場合があるので、解決法を見つけにくかったり、すぐに解決するのが難しかったりします。一方の“お困りごと“は、「(誰が)こういうことに困っている」というように、具体的な出来事や状態があるので、解決法が比較的見つけやすいんです。
波平さんに「実際に困っていることはどんなことですか?」と質問したところ、次のようなお答えをいただきました。
・細かいおもちゃがなくなる
・シールを使われる、ノートを破られる
・ハサミなど危ないものやペンが置けないのですぐ使えない
今回の波平さんの場合、大きく2つのお困りごとがあることがわかりました。
・おもちゃの大きさの変化に、収納方法が合っていない
・下の子にさわらせたくないものがある
そこで、2つのポイントを踏まえて解決策を考えてみたいと思います。
■①成長段階に応じて、入れ物の大きさを見直す
波平さんの場合、上のお子さんたちの年齢が5歳と3歳ということで、持っているおもちゃが大きなものから小さなものへと変わっていく時期。
3歳くらいまでの、大きなおもちゃがメインの時期は、『ボックスにざっくり入れるだけ収納』はとても使い勝手の良い収納法です。ですが、ボックスに小さなおもちゃが入り混じるようになってきたら、出し入れのしやすさからも大きなボックスにひとまとめから、『やや小さめの収納ケースに分けて入れる』にシフトしていきます。大きなケースから小さなケースに変えることで、出し入れも楽になりますよ!
そこで、おすすめしたいのが書類を入れて持ち運ぶためのケース。『ドキュメントケース』や『キャリングケース』といった名称で呼ばれている、プラスチック製の書類ケースです。
わが家では、保育園でもらったお誕生日のカードなど思い出のモノを入れています。「無印良品」のものでこのタイプはすでに販売終了していますが、現在同じようなものが販売されています。
参考リンク:自立収納できるキャリーケース・A4用
現在、波平さん宅のおもちゃ収納一段目には、お嬢さんたちそれぞれの塗り絵や自由帳などが入っています。
これらとペンなどをセットにして、書類ケースに入れて『お絵かきセット』を作ります。
このケースのよいところは縦にも横にもできるところ。収納スペースに応じて立てたり寝かせたりして収納します。また、ケースを選ぶときは、ぜひ持ち手がついているタイプを選んでください。使うときにケースごと持っていけて便利です。
『お絵かきセット』だけでなくハサミやのり・折り紙などをいれた『工作セット』、ビーズやアクセサリーなどを入れた『おしゃれセット』など、いろいろ作ってケースを並べて収納してもいいかもしれませんね。
同じケースで揃えると見た目もすっきりしますよ!
■②下の子ができない動作を、収納の仕組みに取り入れる
波平さん宅は、いちばん下のお子さんは現在1歳。下の子対策としては手の届かないところに置いたり、開け閉めするのが難しいグッズを使ったりなど、“1歳児には難しいけれど、3歳児ならできそうな動作”を収納の仕組みに取り入れます。ただ、波平さんはすでに高いところにロック付きの収納ケースを置く、という方法を試してらっしゃいました。
そこで、今回は仕組みのヒントとなる考え方をご紹介したいと思います。
それは『複数の動作を同時に行う』仕組みを取り入れる、ということ。
言葉でいうとわかりにくいですが、波平さんが取り入れているロック付きの収納ケースもそのひとつ。たぶん「ふたを押さえながら、ロックをはずす/はめる」という2つの動作を同時にやっているはずです。こういった動作は1歳児には難しく、先ほどご紹介した書類ケースも、差し込んで止めるタイプであればふたを引っ張るだけでは開かないので、1歳児には開けにくい収納方法なんです。
小さいパーツが多いおもちゃなら、まずはジッパー付き袋やふた付き保存容器などのキッチングッズを使うのもおすすめです。
ジッパー付き袋もふた付保存容器も、『片手で本体を押さえながらもう片方の手で開ける/閉める』ので、1歳児にはハードルが高いんです。これらの“動作”については、お子さんたちを観察しているとほかにも見つかると思いますよ!
ご相談をいただいたときは、お姉ちゃんたちが片づけられないことを心配されていらっしゃいましたが、園では率先して片づけされているのでしたら大丈夫。「片づけが苦手」なわけではなく、仕組みが変わればまた片づけられるようになると思いますよ!
あまり心配せず、ぜひ自信を持ってくださいね。
今回は、波平さんからいただいた、子どものおもちゃ収納のご相談についてお答えしました。波平さん、この度は「教えて!ライフオーガナイザー」へのご応募ありがとうございました。少しでもお困りごとを解消するヒントになったら嬉しいです。
片づけ収納ドットコム2周年企画の「教えて!ライフオーガナイザー」は、いよいよ次回が最終回! 楽しみにお待ちくださいね。
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ライフオーガナイザー吉川圭子
ブログ:整理収納手帖