おはようございます。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。
今回インタビューさせていただいたのは、一級建築士の資格をお持ちのライフオーガナイザー/レジデンシャルオーガナイザー、本間ゆりさんです。
産休中、仕事の続け方や子育ての仕方について悩まれたという本間さん。ライフオーガナイズと出会ってたどり着いた、子育てと仕事のバランスのとり方について教えていただきました。
インタビュアー・記事/油科真弓
撮影/川俣満博
編集/さいとう きい
-3LDK+WIC(ウォークインクローゼット)だった新築マンションを、入居前に現在の間取りにリフォームされたということですが?
建築士として数多くのリフォーム現場に立ち会った経験から、家に人が住みはじめてからの作業は、入居者にとって思いのほか負担が大きいと痛感しました。リフォームのために家具を移動させたり、壁や建具に汚れがつかないよう養生したり。作業が半日や1日で終わればまだマシですが、ときには何日もかかることだってあります。
私たち家族は、新居に求める間取りや収納のイメージがはっきりしていたので、「どうせやるなら入居前に!」と考えて、新築物件をリフォームすることにしたんです。
本間邸のリビングをご紹介した記事はこちら:
・入居前リフォームでワンルームの大空間をつくり、大きな収納スペースを実現
-もともと建築士としてご活躍だった本間さんが、ライフオーガナイザーのことを知ったきっかけは?
スタイリストの堀井和子さんや大橋歩さんがつくり出す「素敵ライフ」の世界が大好きで、育児休暇中は、関係するブログをいろいろと読んでいました。
そのときにたどり着いた一人が、ライフオーガナイザーの先輩でもある鈴木尚子さんのブログだったんです。育児をしながら仕事もがんばっている彼女に共感しながら読んでいたのですが、その中にライフオーガナイザーという職業が出てきて、「おもしろそうだな」と興味を持つようになりました。
-本間さん自身、育児と仕事の両立に悩んでいたということですか?
そうですね。出産と同時に建築士の仕事からはしばらく離れていたのですが、「このまま子育てに専念したい」と思う反面、まわりの人は私が仕事に復帰することを当たり前だと思っていたので、それがプレッシャーになっていました。
どうしたらいいのかわからない“中途半端な状態”でいたときに、ライフオーガナイズという考え方に出合いました。
-ライフオーガナイザーの講座を受講するきっかけは何だったのですか?
受講料は主婦にとってけっして安くはないし、今後、どういう形で仕事をするかはまったくわからなかったのですが、「ライフオーガナイズの知識は必ず役に立つ」という直感のようなものがあったんです。実際に、本当に受けてよかったと思っています。特に影響を受けたのは、“空間の整理(片づけ)”の前に行う“思考の整理”です。
本当に自分がやりたいことは何かと“思考の整理”をしたときに、「子どもを預けて復職すること」ではなく「育児に専念すること」だという結論に至りました。それまでの私の悩みの原因は、「建築士の資格があるのだからバリバリ仕事をしなければいけない」という変なプライドのせいだと気づいたんです。
おかげで、「子どもが18歳になって大学に入るまでは子育てをしながら、私にできる範囲の仕事を精いっぱいにやろう」と、気持ちよく割り切ることができました。
-今はどういうペースで仕事をしているのですか?
建築士としての仕事は請け負っていません。建築やインテリアの専門知識のあるレジデンシャルオーガナイザーとして、収納や間仕切りの設計をしたり、リフォームのコンサルティングをしたりしています。
あとはライフオーガナイザーの講師ですね。ママ友がライフオーガナイザーの入門講座に来てくれることもあります。レジデンシャルオーガナイザーの仕事も、ママ友の紹介でつながることがあるんですよ。
-ライフオーガナイザーになって、ご自身の生活は変わりましたか?
自分のやり方を押しつけなくなったように思います。もともと片づけは嫌いではなかったのですが、ただ素敵に見せるだけでなく、特に子どものものは「使いやすく、遊びやすく、しまいやすく」を意識するようにもなりました。
「レゴ」の収納なんかも、子どもの様子を観察して「こうしたらどうだろう」と何度もやり直しながら、今のスタイルにたどり着きました。だから今はすごくラクです。
本間邸の「レゴ」の収納をご紹介した記事はこちら:
・作りかけでも大作でもOK!「レゴ」収納の悩みは、見て楽しめる「レゴ棚」で解決!
(後編に続く)
本間邸をご紹介した過去記事一覧はこちら:
・入居前リフォームでワンルームの大空間をつくり、大きな収納スペースを実現
・作りかけでも大作でもOK!「レゴ」収納の悩みは、見て楽しめる「レゴ棚」で解決!
・冬休みや夏休みの課題にも!子どもの作品を「アート」に変える3つのアイデア
・DIY予算30,000円!子どもが自分で整理整頓できる学習机
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レジデンシャルオーガナイザー 本間ゆり
HP:暮らしデザイン