今日からできる!3つの地震への備え 日ごろの工夫が災害時の心のゆとりを生み出す

おはようございます。ライフオーガナイザー国分典子です。
平成7年に起こった阪神・淡路大震災。私たち夫婦は結婚2年目で兵庫県西宮市に住んでいました。私は妊娠6カ月。そのとき夫婦で必死の思いで守った娘は、まもなく21歳を迎えます。

住んでいたマンション付近は震度7の揺れ。まるでジェットコースターから振り落とされるかのような感覚を、今でも忘れることはできません。新築マンションだったわが家は崩壊を免れましたが、最寄り駅は全壊、いつも通っていたスーパーも全壊、窓から見えていたはずの新幹線の高架は崩壊、近隣の住宅はほぼ同じ角度に傾き、多くの方たちが崩れた住宅から救助される光景を目にしました。

この経験を通して私が伝えられる「備え」が3つあります。

①  やっておいて、本当によかったこと
「お風呂のお湯はバスタブに残しておく」

②  やっていなくてとても焦ったので、欠かさずしていること
「メガネは枕の下に入れて寝る」

③  震災以来、し続けていること
「寝室のドアはちょっとだけ開けておく」

え?こんなシンプルなこと?と思われるかもしれませんが、今日からできることばかりです。ぜひみなさまのご家庭でも、お役に立てて頂けるとうれしいです。

■お風呂のお湯はバスタブに残しておく

今日からできる!3つの地震への備え 日ごろの工夫が災害時の心のゆとりを生み出す

大地震が起こると、水道は止まります。そのため普段は当たり前に使用しているトイレの水洗機能は使えません。でもお風呂のお湯が残っていると、トイレの使用後、バケツなどにお湯を汲んで、手動で流すことに利用できます。

また、汚れた手や足を洗うことができますし、ケガをしたときの消毒にもお湯が使えます。
実際わが家では、前日のお風呂のお湯をバスタブに残しておいたおかげで、衛生面で助かったことがたくさんありました。

今でもお風呂のお湯を抜くタイミングは、次にお風呂のお湯をためるときです。つまり、いつでもわが家のお風呂には、緊急用の水分(飲料水ではありませんが)はある、ということです。

■メガネは枕の下に入れて寝る

今日からできる!3つの地震への備え 日ごろの工夫が災害時の心のゆとりを生み出す

これは私がやっていなかったせいで、とても、とても、と―――っても焦ったことです。私の視力は裸眼で0.01。メガネやコンタクトが無いと、ほぼ見えません。それまでなんとなく枕の横に置いて寝ていたため、メガネは激しい揺れで飛んで行き、どこへ行ったかわからなくなりました。家の中は散乱状態。見つけ出すまでに時間がかかり、裸眼のまま過ごすことが、さらに恐怖心をあおりました。

それ以来、寝るときには必ず枕の下にメガネを入れて寝ています。枕の柔らかな素材がメガネを割れることなく守ってくれますし、自分の頭の重みで飛んでいくことはありません。

■寝室のドアはちょっとだけ開けておく

今日からできる!3つの地震への備え 日ごろの工夫が災害の時心のゆとりを生み出す

これは震災の教訓から得たことです。ドアが開いていないと、避難経路がなくなる可能性があると感じたからです。もし夜中に地震が起こったら、真っ暗闇のうえに、逃げる道さえふさいでしまいます。

少しでも開いていれば、たとえ部屋から出てこられなくなったとしても、ケガの程度や状況を聞くことができます。震災以来、冬の寒い日であっても、ほんの少しだけ開けて寝るようにしました。おかげで少しは不安が軽減されています。

地震は自然災害です。人間の力で操作することはできません。実際私が被災したときは、自分でも予想できないぐらい動揺し、慌てました。もちろん余裕なんてものは、どこにもありませんでした。この経験から得たことは、日ごろのちょっとした工夫で、万が一のときの対応力に差が出るということです。

それは、
・目の前で起こっている大惨事に、ある程度冷静に対応ができること
・緊急で重要な「すべきこと」に時間が充てられること
・その結果、大慌てをすることなく心にゆとりができること
だと実感しています。

起きてほしくない大地震。ただその日が来たときの小さな備えは、日々の暮らしの中でたくさん見つかるはずです。今日ご紹介したことのほかに、みなさまの工夫があれば、ぜひ危機管理意識を持って、やり続けてほしいと思っています。

あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?

心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。

ライフオーガナイザー国分典子
ブログ:ライフオーガナイザー・メンタルオーガナイザー国分典子が伝えるココロが軽くなる整理術

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