おはようございます。
ライフオーガナイザーの十熊美幸です。
今年は全国的に積雪に悩まされましたね。ご家庭でも、「雪でビショビショに濡れたコートやマフラー、どこにしまおうか?」と考えた方も多かったのではないでしょうか。
雪国での除雪作業や雪かきは、かなりの重労働。帽子に手袋、マフラー。ツナギの上からダウンにスノーブーツ。と、完全防備での作業は、大量の汗もかきますし、防寒着についた雪は、暖かい室内に入ると溶けて床を濡らしてしまいます。
積雪シーズンともなれば、「防寒着を装着し、作業後に乾かし、翌日また装着する」、という流れが毎日繰り返され、そのうち片づけがおっくうに…。雪国特有のあるあるネタです(笑)。
そんなわけで冬は散らかりがちなわが家の玄関。スッキリきれいにするために、片づけが簡単な「マッドルームスタイル」に変更しました。おかげで、作業後の面倒な流れもスムーズになり、かさばる防寒着類の収納の悩みも一気に解決。
冬に大活躍するマッドルームスタイルとは? 間取りの工夫と、ふだんの防寒着類の収納&来客時の収納の流れをご紹介します。
目次
■ 収納と使い勝手を「冬」に合わせた「マッドルームスタイル」
マッド(=泥)ルームとは、日本の住宅で言えば、家族専用の玄関=「勝手口」のようなもの。帰宅後に、コートや帽子をかけ、鍵やカバンを置いたりするスペースで、海外のインテリア雑誌や映画の中でもよく見かけます。ゲストの目に触れることもないスペースなので、多少散らかっていてもOK! の場所でもあります(笑)。
わが家の玄関をマッドルームに変更した経緯は、こちらの記事で紹介しました。
・「チョイ掛け、チョイ置き」OK!なのに、片づく玄関収納
上の写真は、冬の日常のひとコマ。濡れてしまった防寒着類を簡単に掛けられるように、右側はフック仕様に。そして、左側にはコートかけのハンガーパイプと、ストールや手袋収納用に「IKEA」のオーガナイザーを設置しています。
廊下に蓄熱式暖房があるため、ビショビショに濡れたものも、吊るしっぱなし、置きっぱなしでもOK! 拭く、乾かす、しまう必要もありません。また、玄関脇に防寒着類を置くスペースがあることで、お部屋が散らかることもなく、本当にストレスがなくなりました。
かさばるストール類の玄関収納については、こちらの記事でお伝えしています。
・「92枚もあるストール類を「使いこなして楽しむ」収納の3つのコツ
■雪かき用、暴風雪時に着用するモノこそ玄関収納
除雪作業のときに使う厚手の手袋、帽子、ヘルメットなどこまごまとしたものと、ダウンやツナギなどかさばるもので2つに分け、「IKEA」のボックスにざっくりと収納。使用時は長椅子の上に、使わないときやオフシーズン中は、棚の上に置いています。
ラベルを、人別、モノ別に、色と番号を分けたことで、片づけが苦手な夫も、スムーズに戻してくれるようになりました(笑)。
■ 家族の使い勝手最優先の玄関も、来客時は一時避難で対処!
玄関は、その家の「顔」というけれど、家族目線で考えてみたとき、家族の使い勝手が悪かったり、どこかで誰かが無理しているのでは、好ましい玄関ではないですよね。
無理していた夫に合わせて、オープンタイプのマッドルームを採用しましたが、コートやマフラーが見えっぱなしになるため、「見えることが気になる」タイプの私は、ずいぶんと悩みました。
それでも、日々の暮らしやすさ、とくに、冬の使い勝手を考えたときの「ラクさ」も考えて、思い切って決断しました。もちろん、広い住宅であれば、玄関とは別にマッドルームを設置すればいいだけで、こんなに悩むこともなかったのですが(笑)。
とは言え、来客時には、さすがにごちゃごちゃしているのも気が引けますし、そんな中に、お客さまのコートを掛けるのも申し訳ないので、一時避難で対処しています。
荷受などは、慌てず、ちゃちゃっと建具を閉めるだけで対処(笑)。友人や講座の生徒さまなど、お客さまをお迎えするときは、防寒着類はボックスに入れて棚上に、コート類は洗面所のパイプハンガーへ一時避難させて、スッキリとした玄関にしています。
来客時、お客さまは玄関でコートの雪を払い、用意したハンガーにかけていらっしゃいます。お客さまの立場でも、「濡れたコートをどこにかけようか」と迷ったり、「室内に持ち込むのは気を使うな……」と悩んだりすることもないようで、冬場のマッドルームは公私ともに大好評で大活躍のスペースになっています。
■ それでも、すべてが見えて、色や形で心がざわつくときは・・・
マッドルームスタイルの場合、1年のうち、12月から4月末頃までの約5カ月間は、コート類が下がった景色が続きます。気にならないときもあれば、見えすぎて心がざわざわするときもあります。
そんなときは、建具を閉めてしまいます。普段は玄関の照明は落としているので、下がっているものが見えることもありません。見えることが気になる方は、スクリーンや布などで隠してみるのもいいかと思います。
わが家の玄関は、来客時や季節で、「家族用玄関」と「来客用玄関」に形を変えます。
めったにこないお客さま目線を気にするよりも、家族の使い勝手を最優先させたことで、居心地のいい、使いやすい玄関となりました。ときには、家族目線を大切に、場所や収納を見直してみることも必要ですね。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー 十熊美幸
ブログ:居心地のいい「暮らし家」デザイン~ekuracieいい暮らしへ~