おはようございます。
ライフオーガナイザーの小峯美保です。
電話での詐欺被害が高まる中、固定電話は心配が増える存在でした。実家の父は、携帯電話があるので不要と考え、権利など含めて固定電話を手放そうと話していました。しかし、80代になった親の様子を見ていると、高齢者向けの新電話機を取り入れたほうが安心安全な日常サポートになるのではと思いました。
■スマートフォンが無理なら「固定電話機」を見直し
ガラケイの使用期間に期限ができたとき、両親もスマートフォンへの切り替えを検討していました。しかし、年齢的にも消極的になってしまい、「もうスマホはいらない、使える期間で携帯も使えなくていい」と感じてしまったようでした。
そうは言っても、この先も安心安全確保に通信手段が不可欠です。どうやって親の安全を守るのか悩みました。「新しいものではなく、今あるもので」と考えたとき、気がついたのが、「固定電話機の見直し」でした。
固定電話機は、高齢な両親にとって次のようなメリットがありました。
① 昭和からのなじみの家電であること
② 移動がないため着信時に探すストレスがない、なくすことがないこと
③ 高齢者向けの防犯電話機があり、防犯専門家や警察などが設置を推奨していること
④ オプション機能もあり、緊急ブザーとして利用もできること
カタログやHPを利用して、防犯電話機を販売している2メーカーから検討しました。検討した2機種は、「シャープ」の「JD-AT91」と「パナソニック」の「VE-GD78DL」です。
■高齢者に優しい「防犯電話機」の選び方
検討した2つの防犯電話機には、それぞれ特徴的な防犯機能と高齢者向けの日常安全機能がありました。
・シャープ:安全フラッシュライト、緊急呼び出しボタンのオプション設置可能
・パナソニック:ボイスチェンジ応対機能、録音第三者相談、温度・湿度アラーム(熱中症警戒)
高齢者の家電交換で最優先だと考えたのは、いま使っている機器から“大きく変えない”こと。「デザイン」や「キーの並びや見え方」はメーカーごとに特徴があり、ベースが変わらないことがわかりました。20年近く前から実家にあるシャープ製の電話機は、現行の防犯電話機とほぼデザインが同じでした。
前の電話機(シャープ製)
防犯電話機(シャープ製)
他に
〇「緊急ボタン」
着信電話の発信元
〇「ナンバーディスプレイ」
上部に緑と赤の色分けで点灯する
〇「フラッシュライト」
オプションで買い足した「緊急ブザー」も連動できます
緊急ブザーは、ブザーを押すと電話が鳴り、在宅の他の家族に緊急を知らせます。誰も電話でとめる操作をしなければ、登録した電話番号へ転送されます。浴室やトイレ利用のときや、夜に寝室に持って行き、枕元に移動させています。失くさないように、気がついたら電話の横に戻しています。
■契約電話会社の「高齢者を守るサービス」も利用
電話機の画面に発信元を表示させるには、契約電話会社の「ナンバーディスプレイ」の登録が必要です。その手続きをする際に見つけたのが、「高齢者を守る」サービスです。高齢者特有の防犯上の不安を警察へ相談できる番号があることや、高齢者を守るサービスが公共機関と連携してあるなど、調べるとさまざま用意されていることがわかりました。
登録後、月々の支払いが発生しますが、「詐欺犯罪から高齢者を守る取り組み」として、対象年齢からは、登録をすれば無料で使用可能です。
参考:NTT西日本、NTT東日本の「特殊詐欺犯罪の防止に向けた取り組みについて」ニュースリリース
NTT西日本のわかりやすいリーフレット
高齢者が、デジタル化に悩むことが多い昨今ですが、それを補うサービスがまだあることがわかり、よかったです。
父は携帯電話を主に使っているとのことですが、数時間の訪問時間内にも、固定電話への着信があります。親の応対を見ていると、勧誘電話の他にも知人からの電話があるようです。
在宅時間がもっと多くなる高齢な親には、固定電話の安全性を高める方法もあることがわかり、デジタル化になじめない両親が救われると安心できました。
高齢者の通信家電についての記事はこちらにも:
・シニアの見守りにこそAIスピーカーのアレクサ!自動接続で80代スマホが苦手な親も安心
・シニア世代こそ使いたいスマホ!LINE、YouTube、ネット通販で笑顔が増えた!
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ライフオーガナイザー 小峯美保
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