おはようございます。
4月から子どもも巣立ち、50代からの一人暮らしが始まったライフオーガナイザーの秋山陽子です。
片づけ始めたものの、途中から何をやったらいいのかわからなくなる、そんなことありませんか? こんなとき、私は、持っているものの数を数えることから始めます。たったこれだけのことで、止まっていた片づけが進みやすくなることがあるんですよ。
数えることが片づけが進むヒントになっている、わが家の片づけ法をご紹介します。
■持ち物を数字に変えて、使うシーンを「具体的」にする
実は、以前、数えることは「ただ物を減らしたり捨てることが目的」ととらえがちな私にとって、避けたい作業でした。これが、数える目的を「知ること」に変えると、「なんとなく」が「具体的」になり、具体的になると、今の暮らしと照らし合わせやすくなる強い味方へと変わりました。
そう、数を数えることの一番の効果は、「なんとなく」が「具体的」になること。実は、数えることから始めるやり方は、片づけが苦手な娘のハードルをも下げているようです。
たとえば、こちらの引き出しは、4月から1人暮らしを始めた娘のキッチンの引き出し。
シンク脇にあるいちばん使いやすい引き出しに、何が入っているのかを数えてみました。
・小スプーン6/フォーク5
・ミニ泡だて器1/ピーラー1/計量カップ2/マドラー1
・大スプーン2/大フォーク2/ナイフ2
・箸3/菜箸1組/フライ返し1/おたま1
・調味料3
どうやら、基本は日常使いのものが入っているようですが、家から持ち出した、使いたい・使えるものと、暮らし始めて買ったものもあるよう。数を数えているうちに、
「小スプーンやフォークはこんなにいらんかも」
「そうなんだ!なんで?」
「友だちが来たときに使うくらいだから、4本あればいいかも」
はい!数字にしたことで、具体的に使う場面が想像できたようです。家から持っていったものと使いたくて買ったもので、いつの間にか少しずつものが増えてきている……。「それに、ここはいちばん使いやすい引き出しだから、友だちが来たときのスプーンやフォークは別の場所でいいかもね」
スプーンとフォーク各2本はお皿と一緒の収納場所へ移動。
「あれれ、この4本だけ?」と聞くと、巣ごもりで始まった3食自炊から、日常使う数はわかっているよう。「この引き出しには、よく使うものを優先に入れたい」。どうやら、暮らしのイメージも収納の優先順位も、暮らす前とは変わってきていることに気がついたようです。
■数字化は「なんとなく足りないかも」の不安も解消する
暮らし始める前は、「友だちが遊びに来てくれる家にしたい」「来客用はすぐに取り出せる場所」「アイテム別収納」、こんな理由で、収納場所を決めていました。
ところが、外出自粛の巣ごもりが始まり、予想もしていなかった3食自炊。暮らす前のイメージと今の暮らしは、違ってきています。
写真のように、小スプーンやフォークを4本移動しただけでは、見た目は変わりません。ただ、数を改めて認識したことで、「足りないかな」といった漠然とした不安はなくなり、むしろどれくらいの数があったら良いか、何を優先にする収納なのかを考えるようになったそう。
こんな小さな片づけでしたが、「なんかわかった気がする」と娘。これを機に、ものを数えてみることにしたら、思った以上の効果があったのです。そちらは、また別記事でご紹介しますね。
■数えることで今の暮らしとのすり合わせができる
私自身も4月から一人暮らしが始まったわけですが、これまでとは、かなりライフスタイルが変わります。この外出自粛期間を使って、改めて数えることから始めているのですが、数えることでわかったことは、増やしたいものと減らしたいものはこれまでと変わっていること。どうやら、数字で認識すると、気づきにつながり、思考が動き出す私のようです(笑)。
実は、片づけ相談のなかでも、「数えることはやったことがないです」と言われる方も多いのです。私と同じように数えることで具体的なイメージができ、「止まっていた片づけが進みました」という嬉しい声もいただきます。暮らしの見直しには、数字がとても役立つことがありますね。
数えてみてわかったことに関する記事はこちら:
・数えてみたら80本超?! 家中あちこちにあるペンの数を減らして、使いやすくする工夫
・編集チームの“わが家で多いモノは何?数えてみようシリーズ”第1弾!
・家にあるマグカップは16個はすべて現役!「飲む用」のほか「飲む以外」の2つの使いみち
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ライフオーガナイザー 秋山陽子
ブログ : うちらしく暮らしやすく