おはようございます。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。
今回インタビューさせていただいたのは、東京都新宿区在住のマスターライフオーガナイザー/クローゼットオーガナイザー、瑞穂まきさんです。
もともと、インテリアや家具の配置を考えるのが好きだったという瑞穂さんが、“本格的に”片づけに取り組むようになったのは、当時中学1年生だったお嬢さんがきっかけでした。自分の気持ちに「断捨離」がフィットしなかった瑞穂さんは、「ライフオーガナイズ」のどんなところに惹かれたのでしょうか?
インタビュアー・記事/油科真弓
撮影/川俣満博
編集/さいとう きい
-もともと、片づけは得意なほうだったのですか?
好きなほうでした。家業が建築系の会社なので図面も読めますし、間取り図を見ながらインテリアや家具の配置を考えるのも好きでした。
本格的に片づけに取り組むようになったのは、娘のことがきっかけです。中学1年で不登校になり、部屋も荒れ放題だった娘が、あるときお掃除風水の本の「目に見える環境が自分の内面を作っている」という言葉に触発されて片づけを始めたんです。棚の中のものはもちろん、棚そのものまで捨ててしまうほど徹底していて、見ていて気持ちいいくらいでした。
そのときに「ママもやれば」と。私はきちんと片づけていたので腹が立ったんですけど(笑)、娘の清々しさに圧倒されたのと、「断捨離」が流行った頃でもあったので、不要なものを処分するようになりました。
-そこからどのようにライフオーガナイザーにつながったのですか?
片づけは楽しいし、モノを捨てるとすっきりするのですが、自分の気持ちにフィットしているかというとそうではなくて。
そんなときに、雑誌「クロワッサン」で、ライフオーガナイザーの川崎朱実さんが女優さんのお部屋の片づけをする記事を見つけました。そこに、「利き脳」(手に利き手があるように、脳にも利き脳があるという、京都大学名誉教授、坂野登教授の提唱する考え方)によって、合う片づけ方・合わない片づけ方があるということが書かれていて「これだ!」とピンときたんです。
すぐにライフオーガナイザーの入門講座に申し込みました。ただ、入門講座では利き脳の説明がなくて(笑)、ならばと、2級認定講座を受けたら「もっと知りたい」となって1級認定講座も受け、今に至るというわけです。
川崎朱実さんのご自宅の様子はこちら:
・取り出しやすく、戻しやすい収納の秘訣は、動詞ラベリング
・これは便利!忘れたくないお知らせは、すべてまとめてコーナーに
・「洗濯物はたたむもの」という思い込みを捨てたら…
・子育て中のママ必見!プロも真似する水筒の収納法
-特に興味を引かれたのはどんなところですか?
人それぞれ価値観が違うということを、身をもって知りました。興味深かったのは、入門講座でやった価値観を調べるゲーム。高級ブランドのペン、思い出が詰まっているけど書けないかもしれないペン、オリジナルのペンなど5本のペンを、自分が大切だと思う順番にランク付けをするというものですが、8人が参加して一人として同じ答えの人はいませんでした。
私は書けなければペンの意味はないと思ったので、思い出のペンを最下位にしましたが、中には思い出のペンを1位にした人もいたんです。「書けないかもしれないのに?」とビックリしちゃって(笑)。人の価値観は違うということが、実感としてよくわかったんです。
-それはご自身の価値観を見直す機会にもなったということでしょうか?
そうだと思います。その頃、娘にも「学校に行くのが当たり前」と自分の価値観を押しつけていたし、会社でも自分が正しいと思って話をしていたから、いろんなことがストレスになっていたんです。
でも価値観は人それぞれ違うと気づいたことで、気持ちがすごくラクになりました。「そりゃあ、わかるはずないよね」「わかんなくていいんだ」と、腑に落ちたんです。私がそう思うようになったら、家庭や会社での人間関係もどんどん変わっていきました。自分が変われば周りも変わるんですよね。
ライフオーガナイザーの講座は、そうした気づきのきっかけになりました。だからもっと知りたいと思ったし、ほかの人にも知ってほしいと思うようになっていきました。
(後編へ続く)
瑞穂邸をご紹介した過去記事一覧はこちら:
・動線計画・収納計画だけじゃなかった! 理想のキッチンづくりに必要なもの
・扉を開けた瞬間、胸がときめく!クローゼットの「うっとり収納」
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マスターライフオーガナイザー/クローゼットオーガナイザー 瑞穂まき
ブログ:美人化計画