おはようございます。
ライフオーガナイザーの秋山陽子です。
キッチンの引き出しを開けるたび、カトラリーや調理小物がごちゃついていて、なんとなくストレス…。そんな日々の小さな悩み、ありませんか?
私の場合、4月から息子の一人暮らしが始まり、「家族がいた頃のままの収納は今の暮らしに合っていない」と感じたのが見直しのきっかけでした。
暮らしは、家族構成やライフスタイルの変化によって少しずつ変わっていきます。今回はそんな節目をチャンスと捉えて、長年気になっていた「カトラリー収納」を見直しました。
◾️仕組みづくりの第一歩は「全部出し」と使用頻度での仕分け
わが家のキッチンには、備え付けのカトラリートレーがありましたが、10年前に収納の見直しをした際、持っているアイテムと合わず使いづらさを感じていました。
「備え付けのケースを使う」という固定観念を一度リセットし、思い切って取り外し、100円ショップで見つけた大小のケースをパズルのように組み合わせたのです。
仕切りの数が3つから6つに増え、持ち物に合わせた柔軟な収納が可能になりました。カトラリーだけでなくキッチン小道具も一緒にした方が使いやすい気づきました。まず行ったのは、「全部出して」持っているモノを把握することから。
そのうえで、「毎日使う一軍」と「たまに使う二軍」で収納場所を分けることにしました。
①一軍(シンク下の引き出しなど、アクセスの良い場所)
・日常的に使う箸・スプーン・フォーク(現在は2人分)
・よく使うミニ泡立て器や菓子きりなど
②二軍(キッチン背面の食器棚の引き出し)
・帰省時や来客用のカトラリー
・年に数回しか使わない栗の皮むきやワインオープナーなど
物理的に場所を分けたことで、調理や食事の準備がスムーズになり、引き出しを開けて探し物をする時間が大きく減りました。
◾️「これ、本当に必要?」自問自答しながら適正量を考える
収納の仕組みが整っても、いつの間にかモノは増えるもの。今回も、ライフステージが変わった今、暮らしに合った量に見直すことが大切だと感じました。
「来客は多い方。どれだけ持っておくべきか?」「お正月には親戚が集まるし…」そんな迷いもありましたが、「今の暮らしに本当に必要か?」と、自分に改めて問いかけることを意識しました。ひとつひとつのアイテムを手に取り、「これ、これからの暮らしに本当に持っていたい?」と声に出してみます。
「これはいただき物だから…」と迷った時には、「ありがとう、役目はもう十分果たしてくれたよね?」とさらに問いかけてみました。
実際に声に出してみると、モノと一対一で向き合う整理が進み、さらに今とこれからの暮らし方が想像しやすい自分も発見。想像することで、持ちたい物、持つ量を見直すことができたように思います。おかげで、快適な引き出しとなりました。
◾️「使わないモノ」の傾向から、自分の収納の癖を見つける
すべてのモノと向き合ったことで、自分の「癖」や傾向にも気づきました。
・デザインが好みでないのに、なんとなく使い続けていたモノ
・「もったいない」と手放せずにいたモノ
・便利そうだと買ったのに、ほとんど使っていないモノ
・好きで買ったのに、しまい込んでいたモノ
こうした発見は、自分を責めるものではなく、「自分の傾向」を知る大きなヒントになりました。「私は“便利”という言葉に弱いんだな」「好きでも使えないと持て余してしまうんだ」と自覚できるように。
今回の見直しは、単にモノを減らす作業ではなく、「これからの暮らしを共にするモノ」と出会い直すような、大切な時間となりました。
古くなったモノや、今の暮らしに合わなくなったモノには感謝を伝えて手放し、使うたびに心がときめくような“お気に入り”を残しました。
引き出しの中がすっきり使いやすくなっただけでなく、「今の自分」と向き合うことで、これからの暮らしを考えるきっかけにもなりました。キッチンの小さな引き出しの片づけが、暮らし全体を見つめ直す第一歩になっています。
カトラリーに関する記事はこちら:
・毎日使うカトラリーは、ダイニングから「すぐ取れる」収納がラクちん
・形の違いを生かすだけ!ざっくりでも家族みんながわかる、簡単カトラリー収納
・お箸の準備は声かけだけ!出しっぱなしでも気にならない“ファミレス風カトラリーセット”
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心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー 秋山陽子
ブログ : うちらしく暮らしやすく