おはようございます。ライフオーガナイザーの野田弥栄子です。
片づけサービスをしていると、「捨てられない、捨てたくない、片づけ嫌い」とストレートに訴えてくる方にお会いすることがあります。
それでもなお、何とかしたいということで、ご縁があるのですが、捨てられないのであれば、“捨てる”という言葉を使わず、お客様から出てくる言葉に耳を傾け『分ける方法』を、一緒に考えていきます。そして、「片づけ=捨てる」いう考えを忘れていただきます。
今回は、84歳のお父様とお客様。最初はキッチンリノベーションを考えた、オーガナイズをご希望でした。いきなりリノベーションまで考えるのは待っていただき、“今”そして“人”をキーワードに分けてみることをご提案しました。
世代が違うと、材料からキッチンツール、料理方法までそれぞれの好みや使い勝手が見えてきました。
BEFORE
分けるステップは次のとおりです。
1.高齢のお父様が使うツールや材料と、お客様が使うツールや材料をそれぞれ分けてみる。
2.お互いのツールや材料には、理解をする。
3.数を厳選する。
そのほか、亡くなられたお母様が使っていたお鍋や食器類も、「納得のいくまで囲まれて暮らしたい」というお話でしたので、キッチンをふさがないような場所を探しながら保管する形で、とっておくことにしました。
「片づけ=捨てる」と考えてしまうとなかなか行動に移せない場合も、今の生活を大切に、また高齢の方がいらっしゃる場合は、慣れた空間を考えながら、オーガナイズを進めていくことで、だいぶ改善されました。
AFTER
キッチンの作業台とシンクを占めていた、食器乾燥機も出窓にちょうど収まりました。シンク前の棚もお客様用、お父様用とに分けました。
食器も、厳選したものを見やすく出しやすく収めました。
キッチンに立ちながら、生前の奥様との対話を楽しむお父様がいる。そして、働いているお客様のために、お父様が食事を作ったり、お弁当を用意してくださるようになり、「親子のコミュニケーションが増えた」とのことでした。
「どんな暮らしがしたいのか」を、じっくりお聞きすることで見えるオーガナイズ、
高齢の方との同居の場合は、慣れた空間を安心して使えるようにすることが第一ですね。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー 野田弥栄子
ブログ:奇跡のたねをそだてよう