狭いキッチンでの家事シェアは無理?! イライラは収納で解決します!

おはようございます。
ライフオーガナイザーで現役会社員でもある手塚千聡です。

子どもたちや夫に食事準備を手伝ってほしい!と思う反面、キッチンに出入りされると、作業が中断されたり、ぶつかったり。せっかく手伝ってくれているのに、「狭くて邪魔!出てって~!」と思うことありませんか?

わが家のそんなイライラは、収納を変えるだけでスムーズに解消されました! 解消までのプロセスをご紹介します。

■「家事シェア」がイライラの素?!  問題はスペースと配置

わが家では夕食づくりは原則私が担当しますが、最近、学校で「家でのお仕事表」をつくったのをきっかけに、小1の長男を中心に家族が食卓準備を手伝ってくれるようになりました。

家族の協力は嬉しい反面、キッチンで2人以上が動くと、ぶつかったり相手の作業が終わるのを待ったりと、お互いの作業が進みにくいという問題が新たに発生。揚げものをしているすぐ後ろで、子どもたちが駆け込んでくるのは危なっかしいし、夫がごはんをよそっている間は、冷蔵庫のところに行きたくても行けません。

せっかくの“家事シェア”のチャンスなのに、なんだかかえってイライラが募るような気さえしました。

狭いキッチンでの家事シェアは無理?! イライラは“収納の配置”で解決します!

わが家のキッチンは対面式で、キッチン本体と背面収納との通路は80㎝です。これまで住んだ家で、いちばん広いキッチンなので、「なんでこのキッチンでぶつかり合うんだろう?」と思っていました。

そんなとき、片付け収納ドットコムで、一級建築士でもあるライター和田の記事を読んで納得。通路幅80㎝というのは、一人には十分だけど、複数人には不足があるんだそう。
>>>思わぬ失敗? を防ぐ3つのケーススタディ「対面カウンターキッチンのカタチ」

そこに、おかまいなしに家族が入ってくる。それは、調理台やコンロで調理をするすぐ後ろの引き出しに、トレイや皿、カトラリーなど、食卓準備に必要なものがしまわれていたから。

毎食使うコップとトレイは、大人が出し入れしやすいワークトップ上部のオープンシェルフを定位置にしていました。

狭いキッチンでの家事シェアは無理?! イライラは“収納の配置”で解決します!

せっかく子どもたちに「手伝おう」という意欲が芽生えてきたのに、動いたら調理の邪魔になり、踏み台を持ち込まないと必要なものが取れないなど、“収納の配置”がその気持ちに応えられていませんでした。

■まずは、調理動線と配膳動線を分ける!

そこで、配膳に必要なものを、なるべくキッチンに入り込まない出入口付近に動かすことにしました。新たな収納場所は、シンク左下の引き出しと、冷蔵庫横のスペース。こちらのスペースは、これまでも子ども用の食器などをしまっていて、子どもにも出し入れしやすい場所でした。

狭いキッチンでの家事シェアは無理?! イライラは“収納の配置”で解決します!

ワインオープナーなどの細かいキッチンツールーをしまっていた上段引き出しには、キッチン奥の引き出しに収納していたカトラリーを入るようにしました。カトラリーケースは、元々ついていたものを取り外して、「Joseph Joseph(ジョセフジョセフ)」の「ドロワーオーガナイザー コンパクト」という商品を導入。

奥行が40㎝あるので、通常の食器棚の引き出しには合わないかもしれませんが、ナイフ、フォーク、スプーン類を斜めにコンパクトにしまえ、小さな引き出しでも種類別にしまえるのが気に入っています。

毎食使うおはしは家族分をアタ製のカゴの中にセットして、普段はこちらのカゴを出し入れするだけで、食卓準備は完了です。

狭いキッチンでの家事シェアは無理?! イライラは“収納の配置”で解決します!

中段の引き出しは、これまでも子ども専用スペースでした。コップやお皿、小さなトレイのほか、幼稚園で使う水筒、コップなどをしまっていました。深さがあるので、以前にご紹介したように、コップ類を入れたボックスをスライドさせて、高さを有効活用できるように工夫。
>>>システムキッチンの深い引き出しは、“立たせる・浮かせる・スライドする”でフル活用

ここに、食卓準備に必要なコップや取り皿をしまうことにしました。

狭いキッチンでの家事シェアは無理?! イライラは“収納の配置”で解決します!

唯一引き出しに収まらなかった「トレイ」は背面の冷蔵庫脇に、書類入れとして使っていたマグネット式の書類ボックスを再利用しています。

狭いキッチンでの家事シェアは無理?! イライラは“収納の配置”で解決します!

この配置換えで、調理は奥で、配膳は手前でできるので、お互いぶつかり合うこともなく、スムーズに準備を進められるようになりました。

■「人ではなく環境を疑う」「理想の動き方を思い描く」

「調理と配膳の作業スペースを分ける収納の配置変更」にたどりついたのは、まずひとつには家族の行動に感じていたストレスを「環境のせいじゃないか?」と疑ったこと。

家事シェアをすると、作業の負担が減って助かる分、自分のやり方やペースだけではやれなくなります。余裕がないときは、ついつい夫や子ども達のやり方やペースを否定しまいがちでした。

今回のケースでは、一旦落ち着いてから観察してみると、「収納の配置が取りたい行動に合ってない」と気がつくことができました。

次に、「うまくいっていないのはわかるけど、どこに移動させればいいかわからない!」というとき、一足飛びに収納場所を決める前に、「どんな動き方をできればいいか?」と考えるのが効果的です。

わが家の場合だと、「調理中は極力キッチンに立ち入らなくても食卓準備に必要なものを出せるようにしたい」と考えました。その上で、「食卓準備に必要なものって何?」と自問自答を重ねると、わが家のスペースや家族に合ったスペースが見えてくるのです。

今回の収納変更では、物の配置ひとつで、人の動きが変わり、家事のやりやすさが俄然変わることを改めて実感しました。

せっかくの家事シェアに「イラッ」を感じたら、実は収納場所を見直すサインかも。家族の希望や使い心地も聞きながら、家事シェアの芽を育ててくださいね。

収納で“家事シェア”を進める参考に:
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ライフオーガナイザー 手塚千聡
ブログ : 不機嫌にならない暮らし~会社員ワーママの、ラクしてシェアして、時間を生み出す暮らし術~

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