おはようございます。
ライフオーガナイザー/一級建築士の和田さや子です。
注文住宅の設計を仕事にして、もうすぐ20年がたちます。たくさんの方と、数えきれないほど打ち合わせをしてきました。打ち合わせは楽しく進めたいのですが、限られた時間内でたくさんのことを決めないといけないので、スムーズに進まずストレスに感じることも。
今回は、打ち合わせを楽しく進めるために、事前に家族で話し合っておくとよい、3つのテーマについてお伝えします。
■要望リストは夢と現実、2つの視点でアプローチ
マイホームの要望リストをつくるときには、2つの視点で書き出します。1つめは「夢や理想を詰め込んだ要望」、2つめは「今の住まいの困りごとを解消するための要望」です。
たとえば……
夢や理想を詰め込んだ要望
・休日にはアウトドアリビングでBBQがしたい
・ゆっくりと読書を楽しむ書斎が欲しい
・料理を家族で楽しめる対面キッチンが欲しい
今の住まいの困りごとを解消するための要望
・洗濯物を外に干さないので、室内干しをするスペースが欲しい
・ダイニングテーブルが散らかるので、近くに収納が欲しい
・キャンプ用品が溢れているので、外部収納が欲しい
(困りごとの解決策が思いつかないときは、困りごとだけ書いてもOK)。
夢や理想ばかりでは、使い勝手の悪い家になってしまう可能性があります。困りごとばかりに注目すると、機能性は高いけれども、ワクワクしない家になってしまう可能性があり、バランスが大切です。
ご家族それぞれの要望を書き出して、“優先順位”を決めておきましょう。予算や広さの関係上、すべての要望を実現するのは難しいですが、実現したい順番をはっきりさせておくと、打ち合わせがスムーズにすすみます。
■家づくりの予算は“追加費用”を最初から見込んでおく
注文住宅の計画をしていると、打ち合わせが進んでいく中で“追加費用”が必要になってくることがあります。
たとえば……
・玄関ドアは家の顔だからよいものを使いたい
・照明器具はデザイン性の高いものにしたい
・キッチンを上位グレードに変えたい
ショールームやカタログを見ると、知らなかった魅力的なオプションにあふれています。それぞれは手頃な価格でも、積もり積もってびっくりする金額になってしまうことも。
家づくりの総予算を先方に伝えるとき、1割程度は少なめに設定してみてください。総予算が2000万円だとすると、まずは1800~1900万円くらいからスタートしていくと良いですね。最初に余裕を見込んでおくことで、打ち合わせで費用がかさんでくる不安が、少しだけ和らぎます。
■道しるべとなるインテリア写真を決めておく
注文住宅は外観も内観も自由に選ぶことができます。この「自由に選べる」が、最大の難関。いざ膨大なサンプルを目の前にして、「いったいどれを選べば……」と途方に暮れてしまいます。
そんなときに道しるべになるように、好きなインテリア写真を2~3枚探しておきます。写真を探すときにおすすめのアプリは、PinterestやInstagram。流行りのインテリアから、定番のインテリアまで豊富にそろっています。
アプリでは情報が多すぎると感じる場合は、お願いする住宅会社の施工事例から選ぶ方法もあります。
写真を見せることで、設計士やコーディネーターにも要望が伝わりやすく、迷ったときときに見返すことで、まとまりのあるインテリアに仕上がります。
家づくりはほとんどの方にとって、初めての経験で、不安も多いと思います。事前に家族会議をしておくことで、楽しく打ち合わせができるようになります。
“注文住宅”はこちらも参考に:
・「新居の収納は足りる?」と不安になったら、チェックしたい3つのポイント
・注文住宅で失敗?! リビングの壁面収納の奥行きと扉の有無はどう決める?
・暮らし上手に聞く!ステキに暮らすインテリアと収納のヒント
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ライフオーガナイザー/一級建築士 和田さや子
HP:NIGI一級建築士事務所