おはようございます。
ライフオーガナイザーの松林奈萌子です。
年末年始に新しく入ってきたおもちゃや絵本。たくさん遊ぶものはあるのに、子どもが集中して遊んでくれない、読んでくれない……。そんなことはありませんか?
今回は、子どもが遊びや読書に夢中になりやすい収納棚の位置について、クライアント宅の片づけの実例から紹介します。「壁づけが正解」は思い込みかもしれませんよ。
■Before:子どもの背中側が広くなる壁づけの配置
収納棚など棚の多くは、壁づけに配置されている方が多いと思います。こちらの記事でご紹介した部屋の場合もそうでした。
>>>おもちゃ収納棚ってどんな形が使いやすいの? 棚を買い足さない収納ビフォーアフター
ものの整理をした後、一旦は腰高窓がある壁につけて配置。棚が一つ減ったこともあり、すっきりと解放感のある部屋になりました。
一方で、お子さまが遊ぶ際の立ち位置で考えてみると、収納棚に向いて立つとスカスカと背中側が空く状態ができてしまいます。実は背後の空間が広くなると、無意識にそこに気持ちがいってしまい、動物的本能から安心できないことがわかっています。遊びに集中できなかったり、周囲も見渡しにくく、精神的に不安を覚えてしまったりすることが多くあります。
また、開放感がある反面、部屋全体が丸見えなので、親はおもちゃの散らかりが常に気になってしまうという問題もありました。
■解決策:部屋の真ん中に「棚」を置いて空間を仕切る
そこで、おもちゃ収納棚の位置をリビングと洋室を仕切っていた「ソファ背面」に変えました。部屋の中央に棚を置くスタイルです。
低めの棚をソファと背中合わせにしているので倒れる心配が少なく、さりげなく空間を仕切ることができて、適度なこもり感のあるプレイスペースができました。
■After:こもり感のある空間で集中力アップ!片づけもしやすく
適度なこもり感のあるプレイスペースは、幼少期のお子さまにとって、親の気配を常に感じながらもほどよく視線をカットでき、遊びにも集中しやすくなります。
また、遊びの途中でおもちゃや絵本を出しっぱなしにしても、死角になるため「また散らかしっぱなし」という親のストレスも感じにくくなりました。遊びのスペースの範囲も意識しやすくなり、お子さまも自分が出したおもちゃが把握でき、片づけがしやすくなりました。
収納棚を壁づけに配置するだけではなく、部屋の真ん中に置くという発想転換をすることで、緩やかな仕切りやこもり感ができ、意外な効果を生み出すことができました。
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ライフオーガナイザー 松林奈萌子
HP:子どもが帰りたい家は子どもが伸びる家「知的好奇心を育む片づけと仕組み作り」