温度を味方につけると、もっと片づけやすい家になる!「温度環境のカタチ」

おはようございます。
ライフオーガナイザー/一級建築士の和田さや子です。

新築やリフォームの際に役立つ、収納のプランニングのコツをお伝えする”カタチ”シリーズ。

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昔の住宅は、家とは別棟で蔵があり、モノの出し入れは家の外までいく必要がありました。家の外に出るとなると、気温だけでなく天候にも影響されますね。ここまで過酷ではなくなったといっても、温度環境が悪いせいで、片づけに行くのがおっくうになっていることはありませんか。

今回は家の中の温度差に着目して、片づけやすい収納のカタチについて考えてみたいと思います。

■築35年の寒いわが家で失敗したこと

小2の娘が保育園児だったころ、LDKに置くモノの量を減らしたいと考えて、通園カバン置き場を玄関ホールにしていたことがありました。部屋のドアが開けっ放しの春や秋は、問題なく片づけられていました。ところが、気温がぐっと下がる冬になり、LDKでファンヒーターをつけるようになって問題が発生しました。

築35年で断熱材の入っていない家ということもあり、廊下は“ほぼ外”。暖かいLDKから出るのがおっくうになり、カバンを片づけに行ったり、次の日の準備のために出るのがストレスになるようになってしまいました。

温度を味方につけると、もっと片づけやすい家になる!「温度環境のカタチ」

そこで、カラーボックスごとLDKの中に移動。ドアの外から中に移動しただけ、その距離はわずか2m。たった2mの移動ですが、温度環境が快適になったことで、娘の支度がとてもスムーズになりました。これをきっかけに、「距離だけでなく、温度環境も片づけやすさに直結している」と感じるようになりました。

■新築住宅でも、よく使うものは冷暖房が行き届くエリアに!

最近の住宅は、高気密高断熱が進んでいて、わが家のように廊下が“ほぼ外”ということはないかもしれません。とはいえ、やっぱり暖かい部屋から気温の下がる廊下へ出るのは嫌なものです。

家族がいちばん長く滞在するLDKに接して、リビングクローゼットを用意するのがオススメです。小さくても家族一人一人の専用スペースをつくると、リビングが散らかりにくくなりますよ。

温度を味方につけると、もっと片づけやすい家になる!「温度環境のカタチ」

また、食材や日用品などを収納しておくために、パントリーをキッチンにつなげて設けるものオススメ。出し入れの頻度の多いものは冷暖房が行き届く場所におさめると、片づけやすさアップまちがいなしです!

■リフォームで断熱改修するときは納戸も仲間に入れて!

わが家のように古い家に、断熱材を入れたり二重窓にしたりする、断熱改修も効果的です。そんなとき、予算の関係で家全体を改修するのは難しく、LDKの周辺だけ工事をすることもあるかもしれません。

“家族が長く滞在するLDKだけ快適になればいいか”と、廊下や納戸は断熱改修の対象からはずしてしまいがちです。でも、ここでもう一考!よく使うモノが置いてある納戸やそこに至る廊下など、行き来が多い場所はぜひ断熱改修エリアに加えてみてくださいね。

温度を味方につけると、もっと片づけやすい家になる!「温度環境のカタチ」

モノが片づくようになると、LDKの居心地がさらによくなりますよ。

いかがでしょう。今回は目線を変えて、見えるカタチではなく見えない温度環境について考えてみました。温度環境もストレスフリーに。

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一級建築士/ライフオーガナイザー 和田さや子
ブログ:建築士×ライフオーガナイザー®と建てる“忙しくても片づく家”

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