ドアの位置と部屋の広さがカギ 洗面脱衣室の「リネン収納のカタチ」

おはようございます。
ライフオーガナイザー/一級建築士の和田さや子です。

新築やリフォームの際に役立つ、収納のプランニングのコツをお伝えする”カタチ”シリーズ。

これまでの”カタチ”シリーズ:
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思わぬ失敗? を防ぐ3つのケーススタディ「対面カウンターキッチンのカタチ」
一般的な押入れは布団収納に不向き!? 本当に使いやすい「布団収納のカタチ」

洗面脱衣室のリネン収納。リネンとは麻布のことですが、テーブルクロスやシーツ、タオルなどが麻製だったことから、そういった布類の収納をリネン庫と呼び、転じて洗面脱衣室に備えられた収納スペースをリネン庫、リネン収納と呼ぶことがあります。

洗面脱衣室には、タオルや洗剤、下着やパジャマなど、収納しておきたいものが意外にたくさんあります。収納スペースを上手に確保するために、洗面脱衣室への入り口と、浴室への入り口の位置関係も大切!

今回は、オススメのリネン収納レイアウトを3パターンご提案します。

■無駄のないレイアウトは、入り口近接型

一坪分の洗面脱衣室があれば、まず洗面脱衣室への入り口と、浴室への入り口が直角になるように配置した、“入り口近接型”を考えてみます。

ドアの位置と部屋の広さがカギ「リネン収納のカタチ」

このプランだと、入り口前に確保すべきスペースが兼用できるため、入って右手前の角をリネン収納として確保することができます。洗面化粧台もなるべく奥行きの浅いものを選べば、狭苦しさを感じませんね。

最近の洗濯機は奥行きが深いものが多いので、洗濯機と洗面化粧台の位置関係もこの並びがベストです。

■オープン棚を引き戸の裏に隠せば、一石二鳥

間取り上、どうしても入り口を隣り合わせることができない、という場合は、リネン収納を出っ張らせるレイアウトを検討してみます。

ドアの位置と部屋の広さがカギ「リネン収納のカタチ」

このレイアウトだと、普段はオープン棚として使っていても、引き戸を開けると逆に収納の目隠しにすることができます。お客さまに、ここで手を洗っていただくときにも、気兼ねなく使っていただけますね。

このレイアウトに限らず、洗面脱衣室の扉はなるべく引き戸にするように考えます。洗面脱衣室を使っていないときは、扉を開けっ放しにすることで、湿気がこもらず衛生的ですね。

■洗面と脱衣を分ける少しのゆとりがあれば、万事解決

先の2つのプランは、一坪の空間で検討してきましたが、一坪半のスペースが確保できれば、グンと使いやすさがアップします!

ドアの位置と部屋の広さがカギ「リネン収納のカタチ」

洗面スペースと、洗濯機とリネン収納の脱衣スペースを分けるプランです。このプランなら、洗面脱衣室に室内干しをするときの快適性もアップ。
手を洗うために入るのにも、干した洗濯物がちょっと邪魔。たまにならいいけど、梅雨時期など室内干しが続くと、ちょっと……ね。そんなときも、一畳分の余力のおかげで解決です。

さらに室内干しスペースと、洗面スペースの間にロールスクリーンを用意。普段は広々と使えますし、とっさの来客時もロールスクリーンを降ろせば、一気に生活感を隠すことができますよ。

リネン収納が必要な分だけ用意できると、“顔を洗う”“お風呂に入る”“洗濯をする”、さまざまな場面でラクになります。ぜひ、ご自宅プランにあった「リネン収納のカタチ」を探してみてくださいね。

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一級建築士/ライフオーガナイザー 和田さや子
ブログ:建築士×ライフオーガナイザー®と建てる“忙しくても片づく家”

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