おはようございます。
ライフオーガナイザーの秋山陽子です。
「うちの家族は、片づけが苦手なんです」と話すのは、大分県在住のライフオーガナイザーもりたあかりさん。先日、リビングの電池収納の引き出しを見ると「あちゃー」と、思わず心の声(笑)。
引き出しの中には、電池がごっそり。「なんでこんなに電池が入っているの?」と不思議に思い、家族に理由を聞いてみると……。どうやら家族は、使い終わった電池もここに戻しているよう。「もっと、早く聞けばよかった!」
このことがきっかけとなってできた、「家族が一目見て行動できる優しい仕掛けづくり」をご紹介します
■使える電池と使えない電池がごちゃ混ぜになる理由
「3年前から、家族がよく使う文具やよく使う工具は、各自が簡単に取り出すことができるように、リビングに集めて収納しています」ともりたさん。交換する頻度は少ないけれど、ないと困る大事な「電池」は、いちばん下の引き出しに、頻繁に使う工具と一緒に収めています。
この引き出しに、未使用のストックとともに使えなくなった電池もごっそり入っていました。「電池を捨てる場所はちゃんと作ってあるのに、なんで? 捨てるのが面倒だから?」。
実はそうではなかったのです。娘に聞くと、「電池って特殊でしょ?だから家のゴミ箱のどこに捨てればいいかわからなくて、みんなここに入れてるよ。もしかしてお母さん知らなかった?」。
唖然‼ ただゴミ箱の場所を、伝え忘れていただけのことでした(笑)。そう、勝手に「知っているだろう」と思い込んでいたのです。
■電池チェッカーを使って「分ける」からスタート
理由が分かったところで、さっそく整理開始。引き出しにあった電池を「全部出す」。そして「分ける」ことからスタート。ここで大活躍だったのが、「使える・使えない」か測定できる「電池チェッカー」。
もりたさんが購入したのは、ダイソーの300円商品。測定後、「使える」「弱い」「使えない」の3つに分けたそう。
使えない電池は、即処分。残った電池は、「弱い電池もちゃんと使い切ろう!」と、マスキングテープで印を入れグループごとにまとめて引き出しに戻すことにしました。このとき、家族がわかりやすいように、一手間かけて、仕掛けを加えてみました。
■家族が迷わない2つの「案内メッセージ」
「百聞は一見にしかず作戦」です。2つの「案内メッセージ」を添えてみました。
1.交換時にこちらから使ってもらえるようお願いメッセージ
「先に見て使ってください」のメモ書きは、「みて」を吹き出しにすることで、「弱い電池だから使えないかもしれないけど、こっちから試してみてね」と、気持ち込めてのメッセージ。
2. 使い終わった電池の「捨てる場所」をお知らせメッセージ
引き出しを開けたら、すぐに目に入ってくる場所に配置。メッセージには、「古い電池は食品庫トビラ右下まで」、イラストつき。
キッチンにある電池ゴミ入れのイラスト入りで、宝探し感覚で見つけて欲しいという思いだったそう(笑)。
ついつい、決めた場所に捨てていないことがわかると、「ここに入れてよ」とガツンと伝えて終わりそうなところですが、こうして、ひと目でわかり、遊び心も入った仕掛けを作っておけば、家族には優しいメッセージに変わりますね。引き出しの中にたまることもなく、気持ちよく維持できそうです。
「娘たちが小さい時は“わかるように”を意識していたことも、成長とともにだんだん省略し、“伝えたはず”とか“わかるだろう”という思い込みがあったんです」「新しい気づきがありました。現在高校生・中学生となり、話す時間が減ってしまったからこそ、片づくコミュニケーションの形“わかりやすくメッセージ”でお互いストレスフリーになればと思います」と、もりたさん。
伝え方や伝える大切さを改めて教えてもらいました。
収納の仕方を伝える方法についてはこちらにも:
・家族に別の収納方法を伝えたい!“家庭内プレゼン”のすすめ
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー もりたあかり
HP :ライフオーガナイザー大分 もりたあかり
編集:秋山陽子