おはようございます。
ライフオーガナイザーで一級建築士のあさおか まみです。
私は、現在はライフオーガナイザーとして、暮らしづくりのお手伝いをしていますが、かつては建築士として住宅の設計・監理をしていました。この経験もあって、実家の母から、家をリフォームしたいとの相談がありました。
まずは、どんな工事が必要で、何を解決したいのか、実家で話を聞くことから始めました。すぐに業者さんに工事をお願いするのではなく、依頼する前の「思考の整理」という大切なプロセスについてご紹介します。
■今の暮らし、現状を把握する
私の実家は、築25年の鉄骨3階建て。住宅街にある狭小住宅です。1階に風呂・洗面・トイレがあり、2階がLDK、3階が個室とトイレという間取りです。今は、両親どちらも元気で不自由なく、猫2匹と暮らしています。
家は、経年変化にともなったメンテナンスも必要。今回は、お風呂のタイルのヒビ割れ、洗面所のクロスの劣化をきっかけに、1階の水回りのリフォームを決めました。
■リフォームの目的を明確にする
高齢者の住まいのリフォームは、介護や車椅子のことも頭をよぎります。ですが、私の実家は3階建てという条件や広さから、階段が上り下りできなくなった場合の車椅子生活は、現実的ではありません。
両親の希望は、「この先10年、元気で安全にこの家に住み続けられるようリフォームしたい」ということでした。また、「工事費用はできるだけ抑えたい」というのも大切な条件のひとつに。リフォームの目的や方向性がまとまったことで、工事の条件が決めやすくなりました。
■困っていることを全部出す
リフォームで改善したい、今感じている課題を出しました。
・お風呂のタイル仕上げを、掃除やメンテナンスが楽なものにしたい。
・洗面所に使いやすい収納がなく、洗面カウンターが散らかってしまう。
・脱衣カゴなどを置くスペースがなく、床に置いてしまって邪魔になる。
・脱いだ服などの日常の衣類が、あっちこっちにあって片づけられない。
・トイレが狭いために、使いにくく掃除がしにくい。
■両親の特性に合わせて、優先事項を取捨選択する
安全を確保しつつ、必要十分な工事にするため、両親の生活スタイルを考慮し、以下の条件をあげました。
・今、スムーズにできていることは、無理して変えない。
・こだわりのない部分に、コストをかけない。
・間仕切り壁の解体を必要とする、間取り変更は、最小限にする。
・収納はシンプルで見える収納に。コスト削減のためにも造り付け家具・収納はなし。
・最新設備の機能は、使いこなすことが難しいので、シンプルなものにする。
・浴室の寒さ対策は、内窓工事で対応。暖房のオプションは、両親の性格的に、もったいないからと使わなくなる可能性が高いので、なし。
その後、両親が付き合いのある業者さんに見積もりを依頼し、プランと見積もりが出てきました。
出てきたプランや、見積もりの見直しについては、続編でお伝えしています。
>>>70代両親が暮らす実家の水回りをリフォーム!見積もり依頼から工事着工までのプロセス
親の暮らしの見直しについてはコチラにも:
・【実家の片づけ】家の中の変化に現れる、親の身体の衰えの3つのサインとは?
・さぁ、始めよう!進まない実家の片づけは、○○なものを書き出すことからスタート
・【親の家の片づけ】近くに住んでいる子世帯が失敗から学んだ、親ともめない関わり方3つのポイント
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー あさおか まみ
HP:暮らsing〜片づけで私らしい暮らし〜