おはようございます。
ライフオーガナイザーの吉川圭子です。
家の中で過ごす時間が長い場所のひとつがリビング。いろいろな過ごし方ができる場所だけに持ち込まれるものの種類も多く、うまく収納できなかったり片づけてもすぐ散らかってしまったり等、片づけに関するお悩みも多いです。片づけのプロは、リビング収納の悩みとどんなふうに向き合っているのでしょうか。
目次
■「布をかけて隠す」をやめ、隠さなくてもよい収納に
ライターの山田由乃さんのリビング収納。以前はオープンラックの最下段に布をかけて使っていたそう。布のチョイスもリビングの雰囲気に合っているように感じますが……。
「娘が遊んでいないときを中心に、自然と布をかけて隠すようになったのです。布をかけると一見スッキリして見えますが、不便さもあり、モヤモヤしていました」
リビングでの過ごし方をふまえ、収納するものを見直しすることに。お子さんの遊ぶおもちゃだけでなく山田さん自身がリビングで読みたい雑誌や家族のアルバムなど収めたいものを決定。そのあと収納用品を購入です。
「布で隠す理由や不便な点に向き合い、収納を改善したことで、とても過ごしやすいリビングになりました。娘は以前よりもレゴで遊ぶようになり、私は雑誌を手に取りやすくなって大満足です。夫も家族の昔の話が出ると、アルバムを取り出して見たりしています」
山田由乃さんの記事はこちらから:
>>>布を外してスッキリ!リビングのおもちゃ収納を見直して家族のものも使いやすく
■コンパクトなリビング、思い切って収納スペースは最小限に
2LDKの賃貸住宅に家族3人で住んでいるライターの浦中礼子さん。リビング収納は小さめのテレビ台が1つあるのみ。コロナ禍をきっかけに「リビングには、収納よりも空間がほしい!」と思うようになったそう。
「コロナ禍で家にいる時間が増えたときから、麻雀が家族共通の趣味になりました。そのため、麻雀卓を置けるスペースがほしくなり、また友人を呼ぶためにも、空間を優先するようになったんです」
収納しているものは「テレビ周りで使うもの」と「家族みんなが使うもの」。ゲームソフトやDVDなどのテレビといっしょに使うものや、爪切りや絆創膏などの衛生用品が収納されていました。
「リビングを広く使うため、家族それぞれのものは別の部屋にギュッと集めています。ただ、家族みんなで使うものは、リビングの小さな収納にしっかりまとめたので、「あれどこ~?」と聞かれることはありません」
浦中礼子さんの記事はこちらから:
>>>【狭い家のリビング】収納力よりスペースを選んだら、ゆったり趣味を楽しめる空間に!
■ほかの人も使うものが多い→自分で判断できるものを見直す
「片づけを億劫に感じる理由の一つに、片づけたい場所に家族のものが含まれていることがあります」と話すのはライター都築クレアさん。たしかに、リビングは家族みんなが集まる場所なので、家族に聞かないと判断できないものが多いですよね。
そこで「自分では判断できないもの」に目を向けるのではなく「自分で判断できるもの」だけを見直した都築さん。まずは引き出しの中身をすべて出し、使っている・要る・要る(別の場所でも良い)・要らないの4つに分類です。
手放せたものはなんと約50点あったそう。「迷うものもありましたが、前回の片づけから一度も使っていなかったものや、薬などの使えなくなっていたものが、たくさんありました」
「やっぱり定期的な見直しは大切ですね。やってみると、持ち物を定期的に見直すことは、スッキリ整うだけじゃなく、買い方や活かし方を見直すことにもつながると感じました」
都築クレアさんの記事はこちらから:
>>>リビングの引き出しが「出す→分ける→収める」だけでここまでスッキリ!
■「読み終わって放置」の雑誌は、ソファ下に一時置き場を
リビングのソファ下に不要な雑誌類の一時置き場を作っているのはライター藤本恭子さん。「使うときはソファの下からトレーを引き出して、不要な雑誌類を放り込んでおくだけ。ふだんは隠れているので見えないし、なんと言っても、読み終えたらソファに座ったまま放り込めます」
藤本さんは100均で買える材料を使ってトレーをDIY。「底には、粘着式のミニキャスターを貼りつけ、片手でも引き出しやすくしました」
「食事前や朝起きたときに、テーブルやカウンターの上がすっきりとしていると、やるべきこともスムーズに進むような気がします」
藤本恭子さんの記事はこちらから:
>>>出しっぱなしが激減!読み終えた雑誌は「一時置き」をつくるとラクに片づく
■何から片づけたらいい?散らかったリビングの片づけ方
元ライターの中矢くみこさんは4人のお子さんのママ。「日々使うものが多いこともあって、部屋はあっという間にものが溢れてしまいます」
ものに圧倒されたときでも片づけるための方法のひとつが「片づけるものをひとつに絞る」ことと中矢さんはいいます。「たとえば、『部屋全体のもの』から『洗濯物』に注目。洗濯物も、『長男の服』『長女の服』など、さらに人ごとに意識を向けて、ひとつずつ片づけていきます」
記事では、集中力をアップさせるためにリマインド機能を使ったり、達成感を得るためにゲーム感覚で片づけをしている様子が紹介されています。
中矢くみこさんの記事はこちらから:
>>>どこから手をつけよう…… 散らかった部屋を片づけるときの進め方のコツと便利アイテム
■子どもの成長に合わせてリビング収納は変化するもの
子どもが小さいうちはリビングで過ごす時間が多いけれど、大きくなるにつれて過ごし方が変わってきます。ライターのあさおか まみさんは過去記事で自宅のリビング収納の変化を紹介しています。
「小学生くらいまでは、子どもがリビングで過ごす時間が多くありました。リビングやダイニングで、テレビを観たり、おもちゃで遊んだり、絵を描いたり、勉強したり……。お友だちが来たときは、部屋中におもちゃが広がることもありました」
「子どもが成長すると、親が管理するものが減っていきます。また、家での過ごし方も、スマホでそれぞれ好きなものを視聴して楽しむスタイルに変化。家で使うもののほとんどは、個人所有となっていることに気づきました」
「大学進学で息子が家を出たので、今は、子どものものは家にありません(思い出品は残っていますが)。また、夫婦とも自室があるので、リビング・ダイニングに収納するものはほとんどなくなり、テレビボードの2段の引き出しだけになりました」
あさおか まみさんの記事はこちらから:
>>>リビングには何を収納するのが正解? 子どもの成長に合わせて見直すとスッキリできる
■新築・リフォームをする方へのリビング収納プラン例
最後に、一級建築士のライター和田さや子さんによる人気シリーズ「収納のカタチ」より、リビング収納の記事をご紹介します。和田さんいわく、リビングで散らかりやすいものとしてよくご相談を受ける3つが『書類』『洋服』『学用品やおもちゃ』だそう。
「書類の片づけに悩む人は多いですが、残すか捨てるか迷って気づけば山積みに……とならないために、しっかりと計画して収納スペースを用意します。B5からA4サイズの書類が収まるように、奥行30~35cmの棚があると便利です」
「家に書類が入ってきたときに、とりあえず置いておけばOKという『一時置き』。その書類を『ざっくり分類』して置いておくスペースを、その真上につくります。一時的な書類は、不要になれば下に置いたシュレッダーにかけるか、古紙回収用の置き場に入れる流れになっていると、処分するのもおっくうになりません」
過去記事では、『洋服』と『おもちゃ』のリビング収納のシミュレーションも紹介されています。「新築やリフォームの収納計画をするときは、今のお住まいで『どんなものが出しっぱなしになっているかな?』と、よくよく観察してみると、必要な収納のカタチが見えてきますね」
和田さや子さんの記事はこちらから:
>>>「散らかっている原因」から決める! リビング収納をつくるときのプラン3選
「リビングで何をするか」だけでも人それぞれ違うので、コレ!という正解がないのがリビング収納の難しいところですが、役に立ちそうなヒントがあったらぜひ取り入れてみてくださいね。
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ライフオーガナイザー 吉川圭子
ブログ:整理収納手帖