おはようございます。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。
東京都八王子市在住のマスターライフオーガナイザー、川崎朱実さんのご自宅を、編集チームが再訪問。今回は、家事がラクな家づくりについてお聞きします。
前回の記事:
・現在の住まいは、将来の住まいを快適にするヒントの宝庫!「イラッとノート」をつくってみよう
■ 家事のために階段を上り下りしなくていい間取りを考える
川崎邸は1階をリビングダイニングといったパブリックスペース、2階を夫婦の寝室や子ども部屋などのプライベートスペースと、フロアごとに役割を分けて設計しています。
「朝起きて1階に降りたら、寝るまで2階に上がりたくなかったんです。お風呂や洗面所などの水回りも1階にまとめることで、家事の負担を最低限に抑えました」という川崎さん。とくに気に入っているのは、洗濯まわりの動線だそうです。
■ 一戸建てでも「洗濯する→干す→しまう」がワンフロアで完結!
一戸建てで洗濯物を干すスペースといえば、2階のベランダが一般的。けれども川崎邸では、あえて1階に洗濯物を干すためのテラスを設けることにしました。
そのおかげで、
1. 洗面所に置いた洗濯機で衣類を洗う
2. テラスで洗濯物を干す
3. 家族全員の衣類をまとめたファミリークローゼットに、たたまずに「かける」
という最短の動線が手に入りました。
洗濯物をたたむのが苦手だという川崎さん。以前はリビングに洗濯物が山積みになっていることもよくあったそうです。引っ越してからは、そんな光景を見ることもなくなりました。ご主人が洗濯してくれる機会も増えたそうですよ。
以前ご紹介した川崎邸の記事も要チェック:
・「洗濯物はたたむもの」という思い込みを捨てたら…
■ 家族が気持ちよく暮らせる「理想の家」を手に入れるには
テラスの場所は、日当たりがよく、風が通る住居の角部分です。玄関のある通りに面しているため、外から洗濯物が見えないよう、細長い板を縦に平行に組んだ「ルーバー」で囲みました。光や風を通しつつ、外からの視線はシャットアウトしてくれます。
下の画像は、手前がファミリークローゼット。奥に見えるのが洗濯機を置いている洗面所です。洗濯動線がよいだけでなく、「朝、顔を洗って着替える」「夜、お風呂に入って着替える」といった動作もスムーズに行えますね。
「設計事務所からは当初、2階のベランダで洗濯物を干すほうがいいんじゃないかと提案されていました。でも、建てた家に住むのは、ほかでもない私たち家族。理想の家を建てるために大切なことは、粘り強く自分たちの理想を伝え続けること。いい人になりすぎない勇気も必要だと思います」。
“理想の家は3回建てないと手に入らない”という言葉をよく聞きます。けれども、川崎さん一家のように気持ちを正直に伝えられれば、3回建てなくても理想の家、家事がラクな家を手に入れられるのかもしれませんね。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー 川崎朱実
取材・記事/さいとうきい
写真/会田麻実子(1枚目)、さいとうきい(2枚目)、白石規子(3、4枚目)
川崎邸を紹介した記事:
・取り出しやすく、戻しやすい収納の秘訣は、動詞ラベリング
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・子育て中のママ必見!プロも真似する水筒の収納法