モノがいっぱい!どこから手をつけたらいいかわからない!問題の解決策とは?【教えて!ライフオーガナイザー(3)】

おはようございます。
ライフオーガナイザー/メンタルオーガナイザー国分典子です。

「教えて!ライフオーガナイザー」は、編集部に寄せられた「パーソナルなお悩みに対する、パーソナルなアドバイス」を記事として配信する、片づけ収納ドットコム開設2周年の特別企画です。

1回目の記事:
・ダイニング・キッチンをスッキリ見せつつ、お気に入りのものを飾るには?【教えて!ライフオーガナイザー(1)】
2回目の記事:
・ダイニングのオープン棚をスッキリ&使いやすくするには?【教えて!ライフオーガナイザー(2)】

第3回となる本日は、ハンドルネームKさんのお悩みへのアドバイスです。

■お困りごとは、“どこから手をつけたらいいかわからない!”

ご主人、5才・2才のお子さまの4人家族で2階建て4LDKにお住まいのKさん。お子さまを寝かしつけてから、片づけ収納ドットコムの記事を読むのが一日の終わりの楽しみです、とおっしゃる結婚7年目30代の女性です。
(ご愛読まいどありがとうございます!by編集チーム一同)

そんなKさんが寄せてくださったメールは、「どこから手をつけたらいいかわからない!途方に暮れています!」と悲痛な叫びからはじまりました。詳しくお聞きしたところ、ご主人の荷物が、2階の12畳と4畳の2部屋両方を占領していて、スペースが十分に活用できていないとのこと。現在の様子です。

モノがいっぱい!どこから手をつけたらいいかわからない!問題の解決策とは?【教えて!ライフオーガナイザー(3)】
12畳の部屋
モノがいっぱい!どこから手をつけたらいいかわからない!問題の解決策とは?【教えて!ライフオーガナイザー(3)】
4畳の部屋

ということで、ここからは、「どこから手をつけたらいいか問題」の解決の糸口となる5つステップと、不安や心配が軽減する空間・モノへの意識の持ち方のコツをご紹介します。

 

■ステップ1 今とこれからを知るための3つの質問

ふだんからご夫婦で片づけの話をされているというKさん。今の不安や焦りを、メールで届けてくださいました。

「部屋が片づいていないことがとても気になる」(Kさん)
「もうひとり子どもができてからでは、育児や家事に追われて手が回らなくなる」(Kさん)
「家をスッキリさせたいけれど、思い出のモノや趣味のモノは置いておきたい」(ご主人)
「無計画に収納棚を買って詰め込んだので、ゴミ屋敷のよう。手がつけられず困っている」(ご主人)

ご夫婦の気持ちが伝わってきますね。そこで、Kさんに改めて3つの質問をしました。

1.Kさん夫妻の「こうしたい」「これだけは譲れないこと」はなんですか?
→片づけのゴールを知るため質問

2.今はどうなっていますか?
→現状を客観的に知るための質問

3.片づけの悩みが解消したら、これまでできなかったけれどやってみたいことは何ですか?
→片づけの先にある、本当にしたい暮らしを知るための質問

これらの質問は、どこから手をつけるか問題にはとても効果的。というのも、片づけをするいちばん大きな目的は、暮らしの質をアップさせることだからです。

ただ単に、モノを減らす・収納スキルを磨く・収納用品に詳しくなるなど、“モノ”にフォーカスをすると、起きてほしくないリバウンドが起こりがち。けれども、暮らす人の思いを整理することにもフォーカスをしていくと、問題解決の糸口を見つけやすくなるんです。

 

■ステップ2 モノの量が多い場合はまず“分ける”!

Kさんご夫婦のようにモノの量が多く、何をどうしたらいいかわからず途方に暮れる、という方も多いはず。

途方に暮れる大きな原因は、大きく3つあります。
・モノの存在感に圧倒される
・何があるかわからず不安
・部屋に入る気が起こらない

この3つを解決するためには、とにかく“分ける”ことが最優先!
分けて分けて分けまくれ!です。

多くの方は、整理しながら(分けながら)どこに収納しようか、と考えがえてしまいがち。でも整理と収納はまったく別の行為。同時に考えると余計に頭の中が混乱する原因を作ってしまいます。

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参考記事「独立する子どもの引越し、焦らず余裕を持って進めるコツとは?」では、大学進学と就職で子どもたちが2人同時に引越すことになった際の、わが家の「分けまくり実例」をご紹介していますので、あわせてチェックしてみてくださいね。

● 分ける対象(その1)“部屋の使い方”を分ける

ステップ1の質問で頂いた答えから、私がご提案するのは、“部屋の使い方”を分けるということ。12畳と4畳のお部屋のそれぞれの使用目的を、ハッキリさせるということです。

12畳のお部屋は、ファミリークローゼットと納戸に。4畳のお部屋は、ご主人専用部屋にするプランはいかがでしょうか? 使用目的をハッキリさせるだけで、何をどの部屋に置けばいいのかが、わかってきます。

夫の趣味のものが原因で片づかない?! 大量のコレクションと共存できるようになった理由とは?

参考記事「夫の趣味のものが原因で片づかない?! 大量のコレクションと共存できるようになった理由とは?」では、ご主人が集めているまんが本やフィギュアなどをまとめて「趣味部屋」で管理することで心の平穏?を取り戻したライフオーガナイザーの実例が紹介されています。部屋の使い方を分ける際のヒントになりそうですね。

● 分ける対象(その2)“あるモノ”を分ける

次に分けるのは、“いまあるモノ”です。どちらに何を置くかを明確にするためにおすすめするのが、付箋を使った“バーチャル整理”。

【バーチャル整理の手順】
1.付箋に2部屋にあるモノをひとつずつ書きだす(*サンプルです)

モノがいっぱい!どこから手をつけたらいいかわからない!問題の解決策とは?【教えて!ライフオーガナイザー(3)】

2.モノをそれぞれどちらの部屋のどこに置くか考えて紙に貼っていく

モノがいっぱい!どこから手をつけたらいいかわからない!問題の解決策とは?【教えて!ライフオーガナイザー(3)】

*ふせんを使うので気が変われば簡単に張り替えOK!

このように貼ってみると、客観的に部屋やモノを見ることができます。また、ご夫婦の共同作業にもなるので、お互いの気持ちを知り、コミュニケーションを深めていくことにも役立ちます。これで簡単なプラン表のできあがりです。

ここまでが整理(分ける)作業です。頭の中がスッキリしたところでいったん休憩。収納のことはまだ考えずに、ほっこりタイムを取ってくださいね。

 

■ステップ3 次は体を動かしてみよう

さぁ、ここからは、収納をしていく段階です。体を動かしていきましょう。
バーチャル整理をしたプラン表に従ってモノをそれぞれのスペースに運んでいきます。
このときの注意点は2つ。

1.不要なモノだと決めたモノは、すぐに家の外に出しましょう
不要なモノがたくさん溜まっていくと、本当に置きたいモノの収納スペースがどんどん狭くなってしまいます。スペースを確保するためにも、速やかに外に出すことを意識してみてくださいね。

独立した子どものスペース、“魔法の物置き”にしないための工夫(前編)

2.収納用品は手元にあるモノを再利用して様子をみてみよう
すぐに新しいモノを買いたくなるかもしれません。でもしばらく使ってみて、その後必要に応じて、買い足し・買い替えをしていけば大丈夫。無駄な時間・お金を使い過ぎないようご注意くださいね。

減らす→試す→買う 3ステップで収納用品を味方にしよう

参考記事:
独立した子どものスペース、“魔法の物置き”にしないための工夫(前編)
減らす→試す→買う 3ステップで収納用品を味方にしよう
・どうする?! 夫の、使わない・使えない・見ない「3ないグッズ」の収納
・スチールラックを子ども用クローゼットにDIY! 毎朝の身支度や荷物の準備が“自分でできる”環境づくり
・「一戸建てあるある?」 玄関から2階のクローゼットへの動線が長い! 衣類がすぐに戻せないときの解決策とは?
・「引き出し収納」vs「吊るす収納」、使いやすさを優先したクローゼット収納とは?

 

■未来の心配は脇に置いて“今のベスト”を大事にしよう

メールのやり取りの中で、時折感じたKさんが抱える未来への不安。12畳の部屋はいずれ5才と2才のお子さまの部屋として使用したいとのことだったのですが、それぞれにスペースを与えるまでには、まだ時間はたっぷりありそうです。

将来を見据えすぎると、体も頭もフリーズしてしまい、なかなか動き出せないもの。
でも“今のベスト”を考えたなら、いつでも変えること=選び直すことができ、コントロールがしやすくなりますよ。メールのやり取りの途中で、ハッと気づかれた、“お子さまのおもちゃ収納は成長に合わせてこまめに変更していること”を、お部屋の使い方にも応用してみてはいかがでしょうか? これまでの経験が生かせるチャンス到来です!

■過去の思い出も“今”を彩るモノ

また、ご主人は片づけると、大事な思い出の品を捨てないといけないかも・・・と不安を感じておられるようです。

でも大丈夫!思い出のモノこそ、たくさんあるモノの中から救出をして、飾る・しまうなど自分の気持ちにそって、持ち方を分ければ、“今”の暮らしに彩りを与えるモノに変身!持っている価値、存在価値がグンとアップします。4畳のお部屋を自分のモノで埋め尽くす勢いで(笑)、大切に持ち続けたモノを生き返らせてあげてくださいね。

大事な思い出は「飾る」「使う」

わたし自身も家族みんなが大事にしている思い出の品をいつも見える場所に置いて活用していますよ。参考記事「大事な思い出は「飾る」だけでなく、「使う」」もチェックしてみてくださいね。

Kさん、この度は「教えて!ライフオーガナイザー」へのご応募、本当にありがとうございました。また、メールのやり取りに素早くお答えいただきありがとうございました!これまで多くの収納本やブログを読んで得た知識を生かして、Kさんが少しでも前に進めることを、PC越しから大々的に応援をしていますね!

■おまけ 片づけ整理するときのいろいろな工夫

・疲れる前に休憩を取る → 疲れ切ってしまうとやる気を出すまで時間がかかります。
・紙マスクをする → モノを動かすとどうしてもホコリが出ます。健康第一!
・作業をする日の家事は手抜きで! → たまには・・・ね!
・作業が終わったゆっくりお風呂に入る → 慣れないことをすると疲れるのは当然。こころも体も労わってくださいね。
・ビフォーアフターの記録写真を撮っておく → わ~変わった!と成功体験を目で確認できます。
・片づけ整理がいったん完了したら毎回ご夫婦でおつかれさま会をする♡

「教えて!ライフオーガナイザー」は、まだまだ続きます。次回は、また別のお悩みにお答えする予定です。楽しみにお待ちください。

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ライフオーガナイザー国分典子
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