家づくりや収納のアイデアはひとりで考えないとダメ? ライフオーガナイザーインタビューvol.5(吉川圭子さん/後編)


おはようございます。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。

ライフオーガナイザーに対する素朴な疑問にお答えする「ライフオーガナイザーインタビュー」。前回に引き続き、神奈川県川崎市在住のマスターライフオーガナイザー吉川圭子さんにお話をお聞きしています。

前編はこちら:
一歩引いて観察することで、「どうしたらできるようになる?」と視点が変わりました ライフオーガナイザーインタビューvol.5(吉川圭子さん/前編)

吉川さんは半注文住宅である「無印良品」の「木の家」を3年前に新築。ご主人と3人の娘さん(小学6年生と小学3年生の双子)との5人暮らしです。今回のインタビューでは、家を新築する際、どのように家づくりや収納のアイデアを生み出したのか教えてくださいました。“片づけ方の正解”を知りたい人へのアドバイスもいただきましたよ。

インタビュアー・記事/油科真弓
撮影/川俣満博

ライフオーガナイザーインタビューvol.5(吉川圭子さん/後編)

―現在、ライフオーガナイザーとして、どんなお仕事をしているのか教えてください。

ライフオーガナイザー協会のプロ育成の講座をはじめ、協会の認定講座や、依頼があれば自治体やPTA主催の講座でもお話ししています。また昨年までは2年間、ライフオーガナイザー協会の関東チャプター副代表として、関東のライフオーガナイザーたちのコミュニティのサポート役も担っていました。

講座の依頼で多いのは、“利き脳”をテーマにした片づけ。特にお母さんは、自分も片づけの悩みを抱えていますし、子どもにも片づけられる人になってほしいと思っているので、“片づけ方の正解”に興味を持たれることがよくあります。けれども、ライフオーガナイズの考え方では“片づけ方に正解はありません”。ものの探し方や戻し方のクセを知る手掛かりとなる“利き脳”(手に利き手があるように、脳にも利き脳があるという、京都大学名誉教授、坂野登教授の提唱する考え方)について学ぶことで、自分にとってベストな片づけ方が、必ずしも家族にとってもベストな片づけ方とは限らないと認識しやすくなるんですよ。

そのほか、お客様のご自宅にうかがい収納や片づけをお手伝いする仕事、そして雑誌の取材などにも対応しています。

大人数の来客があっても、食器の量が増えない秘密

―お客様宅でのお仕事というのは、収納や片づけのアドバイスということですか?

そうです。家族間、親子間でもいえることですが、価値観は人それぞれ。ものの価値は、そのものの持ち主にしかわかりません。「いる」「いらない」では分けられない、その人独自の判断基準があっていい。繰り返しになりますが“片づけ方に正解はない“ということなんです。

そのため、まずはその方の価値観をヒアリングするところからスタートします。「なぜ片づけられないのか」「なぜ暮らしづらいのか」を理解するため、自分自身にどんなクセがあるのか、一緒に俯瞰していきます。それから、その方に合った仕組みを考えていくというスタイルです。

ひとりではむずかしくても、誰かの話を聞いたり、話を聞いてもらったりすることで、お客様自身がどうしたいのか、どうすればいいのかが見えてくるんですよ。

ライフオーガナイザーインタビューvol.5(吉川圭子さん/後編)

――吉川さんご自身も、3年前に家を新築する際には、他のライフオーガナイザー宅のアイデアからヒントを得たこともあったんですね?

はい。たとえば、シュークローゼットを玄関のたたきではなく上がり框に設置したのは、西川明美さん、廊下の壁に凹みをつくって、子どもの学校からのお知らせなどを貼る情報ステーションにしたのは(上の画像)、川崎朱実さんからヒントをいただきました。

川崎邸の情報ステーションは片づけ収納ドットコムでも紹介されていますよね:
これは便利!忘れたくないお知らせは、すべてまとめてコーナーに

シュークローゼットのロールカーテンのロール部分を隠すために、裏表に取り付けるというのも、川崎さんのアイデアです。

散らかりがちな玄関、シュークローゼットの設置場所に原因がある?

―そういうヒントは積極的に探すようにしているのですか?

わが家を新築する1年前に川崎さんが自宅を新築したこともあり、家づくりの参考にいろいろと設備を見せていただいたんです。西川さんも、自分がいいと思ったやり方をどんどん見せてくださるので、お言葉に甘えてご自宅にお邪魔させていただきました。

ライフオーガナイザーの方ってそういうオープンな人が多くて、自分が試していいと思ったことは、隠さずにどんどん教えてくれるんですよね(笑)。たくさんお話をお聞きしたり、聞いてもらったりするうちに、「いいな」と思うアイデアが見つかりました。そんな風にして得たアイデアを、私なりのアレンジを加えてわが家で実践しています。

これはライフオーガナイザー同士だけでなく、お客様に接するときも同じです。アドバイスを求めれば、出し惜しみなく全力で相談にのってくれる人が多いように思います。

散らかりがちな玄関、シュークローゼットの設置場所に原因がある?

―最後に、片づけや収納に悩んでいる人へのアドバイスをお願いします。

「ひとりでは片づけられないけれど、一緒にやってくれる人がいれば片づけられる」という人はかなり多くいらっしゃいます。お客様から「もっと早く頼めばよかった」と言われることもよくあります。

ひとりでできないのであれば、私たちが一緒に考えますので、遠慮せずに声をかけてください。ものの持ち方や暮らし方を見直すお手伝いができれば、そして、みなさんの片づけの悩みが少しでも軽くなれば、心からうれしく思います。

過去記事はこちら:
大型の食器棚や吊り戸棚がなくても片づく! オープンキッチンの収納例
ラクにすっきり片づく! 3つのクセから考えたパントリーの設置場所
双子でもこんなに違う! 収納“見守り術”で子どもの片づけ力を育む!
散らかりがちな玄関、シュークローゼットの設置場所に原因がある?
1日24時間では足りない人へ。時間を生み出すちょっと意外なアイデア5選

来月発売される吉川さん監修本:

片づけが楽しくなる 無印良品でつくる子ども空間

ライフオーガナイザー 吉川圭子
HP:Standard +
ブログ:整理収納手帖