災害の備えを始める方へ。防災グッズを買う前に3つの「?」を解消して“わが家”に合う備えを!


おはようございます。
ライフオーガナイザーで現役会社員でもある手塚千聡です。

9月は防災月間ですね。大きな災害を目の当たりにすると、「もしもの時に備えなくては」とそわそわし、ひとまず水をケース買いしてみたり、既成の持ち出し品リストを参考に非常用リュックを作ってみたり……。備えというと、一般的な防災用品リストを手に、行き当たりばったりで“物を買うこと”が中心になっていました。

でも、本当の“備え”は、わが家に起こりうるリスクによって違うはず。そこで、今のわが家にフィットする備えを始めようと、「どんなリスクに、どこからどこまで備えるか」について考えてみることにしました。

■「?」その1 わが家のリスクって何だろう?

わが家は都心の築浅の集合住宅住まいです。災害リスクを気にして住まい選びをしたので、なんとなくの安心感は持っていたものの、情報源は不動産会社の営業さんのみでした。

もう少し客観的な情報を確認しようと、以前から耳にしたことのある「ハザードマップ」を見てみることにしました。

「ハザードマップ」は自然災害による被害とその範囲の予測をあらわした地図のことです。「地震」「洪水」「津波」「土砂災害」「火山噴火」「液状化」などの種類があります。

確認をしたのは、子どもたちの学校や幼稚園を含めた自宅周辺と、夫と私の勤務先と訪問先。

わが家にとっていちばんインパクトが大きいのは、どうやら直下型の地震だろうとあたりをつけることができました。ほかにも「豪雨の際には子どものお迎え経路を変えた方が良さそうだな」とか、「○○に訪問中にはこちらの方角に逃げるといいな」などと、細かな気づきもありました。

災害の備えを始める方へ。防災グッズを買う前に3つの「?」を解消して“わが家”に合う備えを!
※こちらはハザードマップの画像を利用して、自作したシートです。

ハザードマップは、すべての自治体で網羅されているわけでもありません。あくまで予測値なので、鵜呑みにするのも思わぬ被害につながる場合があると言われます。

ですが、リスクを知るひとつの目安になることは確か。今回試してみて、操作や見方に慣れるまでは少し時間がかかりました。ご覧になったことがない方はぜひ一度確認してみてくださいね。

私が住む大阪市の場合、「マップナビおおさか」というサイトで、各種地震や洪水、液状化の予測を示すハザードマップを見ることができました。国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」からお住まいの自治体の情報を検索することもできます。ハザードマップがインターネットで公開されてない自治体も多いので、その場合は、お住まいの自治体に問い合わせて確認してみてくださいね。

■「?」その2 被災時の心配ごとは何だろう?

わが家の災害リスクがわかりましたが、これだけで一足飛びに“備え”を考えるのは難しく感じました。そこで次に取り組んだのが、実際に災害が起こったときを想像しながら、心配ごとを書き出す作業です。

災害発生の日にちや時間帯により生活パターンが違うと思いますが、わが家の場合は、家族がバラバラで、不安に感じることの多そうな「平日5日の日中パターン」で考えてみました。夫婦は勤務先、息子は小学校、娘は幼稚園にいるというケースです。

シミュレーションは「発生時」と「発生から3日間」について考えてみました。“3日”とは、人命救助が優先されるために、支援物資が届かない期間と言われています。

ライフラインの復旧は早いと言われる電気でも数日~1週間、水道やガスは約1カ月もの期間がかかると言われており、もっと長い備えを推奨される専門家も多いです。わが家でも段階的に備えていきたいと思いますが、お金も労力もかかるので、まずは3日までを考えてみました。

時間の経過  行動 心配ごと
発生当日 自分の命を守ること とっさにどう行動していいかわからないのでは?
災害状況を確認し、避難か留まるか判断する スマホが使えなかったら?
職場に携帯ラジオがない!
避難の場合は速やかに避難する ヘルメットや持ち出し荷物をすぐ取り出せない
安全が確認できたら、家族と連絡を取り合う 電話やLINEが使えなかったら不安
災害伝言ダイヤルを使ったことがない
学校や学童、幼稚園の対応は?
子どもたちの学校や幼稚園に徒歩で向かう いつもの靴やバッグだと疲れそう
方向音痴なので家までたどりつくか不安
怪我をした場合、応急処置方法がわからない
子どもたちと帰宅する 子連れで高層階の自宅に戻るのは大変そう
自宅に戻れない場合、避難所で夫と落ち合う どこの避難所で落ち合うか決めていない
避難所に行けない場合、どうするか決めていない。
何も持たずだと避難所生活がままならない
当日~3日目@避難所(ライフライン止まる) 携帯品だけで過ごしつつ、自宅に戻れるなら、最低限必要なものを持ち出す 高層階の自宅に戻るのは大変そう
建物の状況がわからず戻るのは不安
避難所生活に必要なものがまとめられていない!
当日~3日目@自宅(ライフライン止まる) 電気、ガス、水道が止まった状態で、食事をし、トイレに行き、衛生的に過ごし、正確な情報を取る 水や食品の備蓄が3日もたない
栄養が偏りそう
冷蔵庫のものをどこにも移せないままダメにしそうガスボンベがなく、調理ができない
簡易トイレが不足していて、衛生面やにおいが心配
電池が大幅に不足している
携帯ラジオは使ったことがないので状態が心配
洋服が少なめで、洗濯ができないと辛そう
夏の暑さ、冬の寒さ対策ができていない
日用品のストックが少なめなので不足しそう
怪我や病気の時に病院に行けないと心配

 

具体的にシミュレーションをしていくと、次から次へと心配ごとが出てきました。ふと思いついては書き足すことも。メモアプリの「Evernote」にメモしていくと、夫とも共有できて、2人で更新していけるので便利でした。

「経験がないからイメージできない」と思うときは、被災経験のある方の声が載った防災ガイドなども参考になると思います。「片づけ収納ドットコム」にも被災経験のあるライフオーガナイザーの記事があり、最後にご紹介していますのでよかったらご一読くださいね。

私が繰り返し読んでいるのが、以下の書籍です。

おすすめ防災ガイドブック:
MAMA-PLUG編「被災ママ812人が作った子連れ防災実践ノート」メディアファクトリー
NPO法人ママプラグ「全災害対応!子連れ防災BOOK1223人の被災パパママと作りました」祥伝社
災害の備えを始める方へ。防災グッズを買う前に3つの「?」を解消して“わが家”に合う備えを!

■「?」その3 わが家の“備え”の優先順位とゴールは?

シミュレーションで心配ごとを書き出したら、その心配ごとを解消するための具体的な行動=“備え”がみえてきました。

「災害当時の行動を想定しておきたい」、「家族や友人と災害時の連絡や連携について相談しておきたい」、「勤務先に子どもたちを迎えて避難所に行けるよう準備をしておきたい」、「職場から実際に歩いてみよう」などなど。

でもやることが多いと、「さて、どこから始めよう?」と優先順位を決めるのに悩みませんか?わが家の場合は、災害発生時から時系列に心配ごとを減らしていくことにしました。命を守ってこその避難ですし、自宅に無事に帰れてこその、備蓄だと考えたためです。

優先順位の正解はひとつではありません。ご家族にとってハードルの低いことから始めてみるのもひとつだと思いますし、被災時にダメージを受けやすい、乳児や高齢者の“備え”を優先することもあるかと思います。大切なことは一旦決めること。他に優先したいことが出てくれば、そのとき追加していけばいいと思うのです。

わが家では、地震のとき、津波のとき、どんな行動を取るべきか勉強し、家族や友人たちと話をすることから始めています。学校にも、少し踏み込んでいざというときの対応を聞いてみると、具体的な心づもりもできました。

災害の備えを始める方へ。防災グッズを買う前に3つの「?」を解消して“わが家”に合う備えを!

食品や水、衛生品などの備蓄は、ふだん使いのものを代用できないかを考えながら、いつもの買い物のついでに少しずつ買い足していくことにしました。

一気に進めたい気持ちもあり、「どこまで備えるか」という“ゴール設定”にも迷いがありましたが、お金も労力もかかるので、ハードルは低めに。まずは当初に必要なもの。次に3日分を目指しています。さらに収納スペースが許せば、1日ずつ備蓄を増やしていくという段階的なゴールを設定することにしました。ここでもゴールを一旦決めてしまうと、どこに向かえばいいかが明確になります。

災害への“備え”に、「これで万全」はきっとないもの。子どもの成長やライフスタイルの変化によって必要な“備え”も変化します。それに“備え”によって圧倒的多数の日常が不自由になるのも避けたいですよね。

「完璧を目指さずほどほどに。だけど日々少しずつ積み重ねる」。わが家流の“備え”への道筋がみえたら、これまで感じていた“備え”への不足感が解消されました。

防災月間を機に、3つの思考の整理で、家族にフィットする“備え”を始めませんか?

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ライフオーガナイザー 手塚千聡
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