おはようございます。
ライフオーガナイザーの梅野優子です。
“車椅子ユーザーと快適に暮らす”シリーズの第4回は「出入口リフォーム」についてです。
これまでの記事はこちら:
・車椅子ユーザーと快適に暮らす【家選び編】~変化に合わせることを前提に住まいを選ぶ
・車椅子ユーザーと快適に暮らす【洗面浴室リフォーム編】~成長に合わせて住まいを変えていく
・車椅子ユーザーと快適に暮らす【寝室リフォーム編】~介護と家族団らんの両立を目指して
車椅子ユーザーの長男は高校1年生。身体の成長に伴い車椅子のサイズも大きくなり、玄関のドアの幅もギリギリになりました。玄関のリフォームを検討してみたものの、建物の構造上なかなかいい方法が見つかりませんでした。
結果的には別の場所を出入口にすることにより、外出のストレス解消したリフォーム実例をご紹介します。
■“玄関ドアの間口を広げたい”ができない…
元々は置き型スロープを利用して玄関から車椅子の出入りをしていました。
ところが、身体の成長に伴い車椅子のサイズも大きくなり、一般的な開き戸タイプのわが家の玄関では幅がギリギリになりました。出入りの際にぶつけたりこすったりするようになってしまい、玄関リフォームを検討することに。
「玄関の間口を広げられたらいいな」と思い、引戸タイプのドアへのリフォームを工務店に相談してみるものの、構造上移動できない柱があり、間口を広げることが難しいとの返答。
いろいろと頭をひねった結果、思いきって、出入りの場所を玄関からリビングの掃き出し窓に変更することにしました。
■リビング掃き出し窓からの出入り・問題点①雨
リビングの掃き出し窓は幅も十分で、狭い廊下を通らずに出入りできるため、いい代替案ではありましたが、玄関と違って雨避けの屋根がないことが大きなネックでした。
介助のときに“傘をさしながら車椅子を押す”ということが難しいので、雨避けの屋根があることはどうしても叶えたい条件でした。
そこで、雨の日に濡れずに出入りできるように、テラス屋根を最大設置可能サイズ3間×15尺で設置。車の後部スロープから降り、ウッドデッキへのスロープをのぼり、掃き出し窓から家に入るまでの動線をすべてカバーできるようになりました。
さらに、雨の日は濡れた土が車椅子の車輪につき、家に入るときに拭くのに時間と手間がかかることも、大きなストレスでした。その汚れ対策に加えて、車椅子ユーザー長男の移動時の振動ストレス軽減のため、車椅子が通るエリアにはコンクリートを施工しました。
■リビング掃き出し窓からので出入り・問題点②段差
リビング掃き出し窓からの出入りで、もう一つのネックは「段差」でした。
大きな段差対策には、このような段差解消機もありますが、
・一旦取り付けると簡単に変更できないこと
・機械ものなので、メンテナンスが必要なこと
・高額なこと
などの理由から、今回は導入を見送り、今後ずっとここからの出入りでストレスはないか、しばらく様子を見ることにしました。現在は軽くて移動も手軽な伸縮式の置き型アルミスロープを利用しています。
玄関リフォームが叶わずの代替案でしたが、天気を気にせず家族でバーベキューができるようになったり、草取りエリアが減り庭のメンテナンスがラクになったりと、家族にとっての快適も増える嬉しい結果に。
叶えたい条件を整理してリフォームしたことにより“介護と家族団らんの両立”を目指したいわたしたち家族にぴったりのかたちが見つかりました。
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ライフオーガナイザー 梅野優子
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