おはようございます。
ライフオーガナイザーの梅野優子です。
キッチンの吊り戸棚、上段は手が届かないし、「何をどう収納しよう?」と頭を悩ませるスペースのひとつではないでしょうか? わたしも、以前はそんなストレスを抱えていました。加えて、背が高いわたしにとって、吊り戸棚の存在は、圧迫感があり、「この吊り戸棚がなかったら、キッチンが明るくすっきりするのに……」と、いつも思っていました。
吊り戸棚に収納しているものと言えば、よく使うようなものはほとんどなく、過剰にある保存容器や、捨てるかどうか判断できないキッチン家電の箱など、使わないものばかり。そこで、「思いきって吊り戸棚を撤去してみよう」と思い立ちました。
撤去するまでの流れや、かかった費用、撤去してみて感じたメリット、デメリットなどをご紹介します。
■業者依頼はコスト高め、DIYは安全面に不安
撤去するにあたり、「どのくらいの費用がかかるんだろう?」と思い、以前にお世話になった、価格も良心的で工事も丁寧なリフォーム会社に見積もりを依頼してみました。すると、撤去と周辺の補修で10万円かかるとのことでした。「撤去するだけで10万円か……」と躊躇し、結局、DIYで撤去することに。
吊り戸棚エリアの作りは以下の平面図です。(天井から見下ろした図)
垂れ壁(天井から垂れ下がった形状の壁。図の黒い部分)に吊り戸棚(グレーの部分)が設置されていたのですが、これを垂れ壁ごと撤去しました。
垂れ壁についている吊り戸棚は外したのですが、L字の壁面側(図の左側、換気扇に隣接する面)には、収まりよくなるように吊り戸棚を付け戻しました。というのも、こちらの面は、クロスではなくキッチンパネルで、周辺補修用に同じ材料を用意することができなかったためです。
手順は以下のとおりです。
①垂れ壁についている吊り戸棚を外す
②垂れ壁があらわになったら、バールなどで垂れ壁の板を叩いて解体していく
③板を剥いで木枠があらわになったら、のこぎりなどでカットしたり、バールで釘を抜いたりして、木枠もきれいに撤去する
この際、思いのほか軽い力で木枠がとれ、勢い余って木材が落下してしまい、床に傷がつくという失敗もありました。素人がDIYするには安全面で不安が残りました。
床の傷は補修クレヨンで補修してみましたが、傷跡は目立ったままです(泣)。
④L字壁面側のみ、吊り戸棚を再度取り付け(解体と逆の、手順③→②→①で設置)
撤去した棚で幅のサイズがちょうど合う部分があったのも幸いでした。
⑤補修作業
撤去後、むき出しになった天井と柱のクロス貼りや塗装です。
■撤去後の補修は思いのほか手間がかかる
既存のクロスとの境目の処理は、素人ではきれいにできそうにないと思ったので、クロス業者へ依頼しました。450×2300mmの範囲の天井の補修と、吊り戸棚撤去によって現れた耐震柱の補修で、1万5000円でした。
1~2時間程度の作業でしたが、範囲の広さにかかわらず、職人さん1人お願いするので、最低このくらいのお値段はするようです。
ほぼ同じようなクロスを使用しましたが、既存のクロスは経年によるヤケなどもあり、よく見ると少し色の差があります。
でも、天井なのであまり目立たない(気にならない)ですし、「境目がこんなにピッタリきれいになるんだ!」と、ここはプロに依頼してよかったと思いました。
周囲の柱などの小さなところはペンキ塗装でDIYしました。
かかった費用は、塗料や塗装道具などで1000円程度です。
■吊り戸棚を撤去してみてのメリット・デメリット
【メリット】
①見晴らしがよくてキッチンが明るくなったこと
「視界が開けるだけで、こんなに気持ちがいいものか!」と思うくらい、わたしにとっては最大のメリットでした。毎日気分良くキッチンに立つことができるようになりました。
②いらないものをつめこめる場所がなくなったこと(笑)
手放すかどうか迷うモノの判断の先延ばしをしなくなりました。おかげで、不要なものをいつまでも手元に置くことがなくなり、全体的なモノの管理もしやすくなったように感じます。
【デメリット】
①ディスプレイ場所が減ったこと
吊り戸棚の背面(ダイニング側)の垂れ壁に写真などディスプレイしたり、時計をかけたりしていたのができなくなったので、別の置き場所を考えなくてはなりませんでした。
②キッチン背面収納がダイニングテーブルから丸見えであること
散らかると目立つので、撤去したばかりのころは、「きれいにしていなきゃ」といつも気になっていました。
今回は費用に躊躇してDIYしましたが、安全面や労力などを考えると、費用はかかっても「プロに依頼すればよかった」と思いました。見積もりを依頼したときは「高い…」と思った費用ですが、撤去したあとの暮らしの快適さを経験してみると、「それほど高いものでもなかったのかも」と感じています。
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ライフオーガナイザー 梅野優子
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