おはようございます。
ライフオーガナイザーの三瓶 ちゆきです。
以前は、食器が割れたり欠けたりすると、すぐに買い替えていましたが、まだ使える食器を捨ててしまうのは何だかもったいないなぁという気持ちもありました。そんなとき、夫が始めたのが「金継ぎ」です。「割れた食器を直して使う」という選択肢が増えたことで、食器を大切に扱えるようになったのはもちろん、気持ちにも余裕が生まれました。
■子どもが食器を割ってもイライラしない!「金継ぎ」で心に余裕
子どもたちが大きくなり、食器を運んだり、洗ってくれたりするようになったのは、とても嬉しいことなのですが、食器が割れることも一気に増えました。わざと割ったわけではないのに、イライラしてしまう自分に自己嫌悪を感じることも。
そんななか、夫から誕生日プレゼントとして「金継ぎキット」をリクエストされたんです。
「金継ぎ」とは、割れたり、欠けたり、ヒビが入った陶磁器の破損部分を漆によって接着し、金などで装飾して仕上げる修復技法のこと。
今は、合成樹脂などを使った簡易的な「金継ぎ」もありますが、食器に使うには安全面での懸念があるとのことなので、わが家では食器にも安心して使える本漆を使った「金継ぎキット」を選びました。
本漆を使った「金継ぎ」は、手間も時間もお金もかかるのですが、自分で直せることがわかったことで、夫や子どもたちが食器を割っても、イライラしなくなりました。むしろ「金継ぎできる!」とワクワクしてしまうこともあるくらいです(笑)。
■仕上がりにこだわらなければ、素人でも意外とできる
最初は「金継ぎなんて素人にできるの?」と思っていた私ですが、仕上がりにこだわらなければ、意外と素人でもできることがわかりました。職人さんに依頼すると、それなりの費用がかかりますから、普段使いの食器を直したい場合は、「金継ぎキット」を使って自分で直すのが、むしろ現実的かもしれません。
最初に購入した「金継ぎキット」に最低限のアイテムが入っていたので、今は必要なアイテムを少しずつ買い足しながら使っています。
「金継ぎ」のおおまかな作業の流れは、
①割れた部分を漆で接着。欠けた部分は漆などで作ったパテで埋める。
②乾いたら、やすりなどで磨いて整え、さらに漆を塗り重ねる作業を繰り返す。
③金紛などで仕上げる。
漆を塗っては乾かす作業をひたすら繰り返すのですが、本漆は乾くまでにとても時間がかかるので、1つ仕上げるのに1カ月以上かかります。一度にできる作業は限られるので、すきま時間を利用してコツコツと作業を進めていますが、家で過ごす時間が長い今、その時間がとても良い気分転換になっています。
わが家の場合、普段使いの食器を修理する程度なので、かなりおおらかな仕上がりですが(笑)、今のところ問題なく使えていますよ。
■お気に入りはお手入れしながら大切に使い続けたい
「金継ぎ」で直した食器には、新品にはない独特の魅力が生まれます。夫が始めたときは、「買い直したほうが安い!」なんて思っていた私ですが(笑)、実際にやってみると、器をお世話しているような感覚になり、愛着がわいてくるんです。
漆で手がかぶれる場合もありますし、金を使うと材料費も高い!(そのため、わが家では手頃な錫を使うことも多いです)。「金継ぎ」した食器は、電子レンジやオーブン、食洗機も使えないなど、デメリットもたくさんありますが、「金継ぎ」の作業はとても楽しく、今では夫婦の趣味の一つになっています。
使い捨ての便利さも捨てがたいですが、お気に入りの品をお手入れしながら大切に使い続けるライフスタイルも、また良いものだなぁと思う今日この頃です。
お手入れしながら使い続けるアイデアはこちらにも:
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ライフオーガナイザー 三瓶 ちゆき
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