こんばんは。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。
わが子の学習は「個室がベスト」なのか、「リビングがベスト」なのか……。悩みますよね。
片づけ収納ドットコムでは以前、こんなお話をお聞きしました:
>>>「リビング学習がベスト」は思い込み?! これからの時代を生きる子どもの「探究心を育む住まい」とは?【時間を生み出すヒト・モノ・コト】
片づけのプロたちは子どもの学習環境について、どのように考えているのでしょうか。過去記事から考察します。
目次
■ パターンA:高学年になったらリビング学習を見直し
小学校低学年の間はリビング学習が最適だと感じていても、高学年になると見直しが必要になることも多いようです。
□ 本間さん宅の場合
ライフオーガナイザーの本間さん宅では、息子さんが小学5年生になるタイミングで、リビングの“スタディコーナー”を見直しました。
「5年生になったら個室で学習できる環境を整えようと考えていたのですが、息子自身は『高学年になってもリビングで勉強したい』とのことでした。でも、学年が上がるにつれて、学用品は増える一方。そのままではしまう場所が足りなかったため、DIYで収納スペースを増やすことにしたんです」(本間さん)
● ビフォー(小学4年生まで)
デスクと正面の本棚は、本間さんと同じ一級建築士であるご主人が設計し、DIYしたもの。高学年になるタイミングで、この本棚に手を加えました。
● アフター(小学5年生から)
「以前は飾り棚のように使っていたデスク上のシェルフに、新たに“扉”を取り付けることにしたんです。問題集やノートといった背表紙がカラフルなものを収めても、扉を閉じれば見えないから気になりません。ギュッとものを詰めても隠せるので便利です(笑)。扉をつけるだけで、収納力が大幅に上がりましたよ」(本間さん)
本間邸の小学校低学年の頃のデスク周りの様子はこちら:
>>>DIY予算30,000円!子どもが自分で整理整頓できる学習机
本間邸の小学校高学年の頃のデスク周りの様子はこちら:
>>>小学校高学年からのリビング学習〜進化するDIY学習机ビフォー・アフター<前編>
>>>小学校高学年からのリビング学習〜進化するDIY学習机ビフォー・アフター<後編>
□ 手塚さん宅の場合
片づけ収納ドットコムのライター、手塚さんがリビング学習スペースを見直したのは、息子さんが小学3年生、娘さんが小学1年生になった頃。
「わが家のリビングダイニングは10.5畳。普段は隣接する5畳の洋室と合わせて、約15畳のスペースとして使っています。リビングダイニングの学習スペースは息子が年長の頃に設けたもの。5畳の洋室はおもちゃを広げて遊ぶ場所にしていました。けれども、子どもの成長とともに学習スペースが手狭になってきたんです」(手塚さん)
● ビフォー(息子さんが小学2年、娘さんが年長まで)
そこで、お子さんたちの学習スペースをリビングダイニングから、お隣の5畳の洋室に移動することにしたという手塚さん。
● アフター(息子さんが小学3年、娘さんが小学1年から)
「以前は壁づけにしていた机(幅160cm×奥行40cm)を部屋の中央に置き、兄妹が横並びから斜め向かいに座るようになりました。置き方・座り方を変えただけで、同じ机なのに体感する広さが変わりました。当初同じ机を買い足す予定でしたが、当面は必要なさそうです」(手塚さん)
手塚邸の小学校低学年の頃のデスク周りの様子はこちら:
>>>新1年生の学用品収納を整えるのは5月が最適! 「前もって準備をしすぎない」のがおすすめな理由
手塚邸の見直し後のデスク周りの様子はこちら:
>>>【リビング学習3年目のリニューアル・前編】遊ぶ・学ぶのバランスが変わったら模様替えのチャンス?!
>>>【リビング学習3年目のリニューアル・後編】レイアウト変更で悩み解決!広々と散らかりにくくなった変更ポイントとは?!
■ パターンB:中・高校生になってもリビング学習継続
小学生に限らず、中学生、高校生になってもリビング学習が合っている子どもも大勢いるようです。
□ 柴田さん宅の場合
ライター、柴田さんのご家庭では、中学3年生と中学1年生の子どもたちが現在もリビング学習を続けています。
「子どもたちの主な勉強場所はダイニングテーブルです。親が子どもの学習状況を確認できるというメリットはあるものの、プリントや問題集が散らかりがちなのが悩みのタネ。来客時に勉強できないことも難点です」(柴田さん)
けれども、ダイニングテーブル以外の場所でも勉強できるよう、リビングと寝室にワークスペースを確保したら、そんな悩みを解決できたそうですよ。
柴田邸のリビング学習、詳しくはこちらで:
>>>リビング学習派の中学生、ワークスペースを3カ所確保すればダイニングが散らからない
□ 秋山さん宅の場合
エディター、秋山さんのお子さんたちは、それぞれ個室があるにもかかわらず、高校生になってもリビング学習を続けました。
「ダイニングテーブルの近くに収納スペースがないため、学用品はリビング横の収納棚にしまっていました。わが家の場合、1人当たりの教科書置き場として、小学校でファイルボックス2〜3個(幅20〜30cm)、中学校で6〜7個(幅70〜80cm)、高校で8〜15個(幅80〜150cm(高1が80cm、高3が150cm)くらいが必要になりましたよ」(秋山さん)
そんなお子さんたちも、現在は大学生となり、一人暮らしを始めています。子どもが家で教科書を広げて勉強するのって、本当に短い間だけなんですね(しんみり)
秋山邸のリビング学習、詳しくはこちらで:
>>>リビング学習歴12年! 勉強道具の置き場所は「1分で戻せる」がポイント!
■ パターンC:リビング学習が合わない派は別室を確保
これまで、リビング学習が合う子どもたちの例をご紹介しましたが、リビング学習が合わない子どもたちも、もちろんいます。
□ 梅野さん宅の場合
ライター、梅野さんのご家庭では、姉がリビング学習派だったため、弟にもリビングでの学習環境を整えてみたものの、どうも気が散ってうまくいかなかったそうです。
そこで、リビング隣の寝室、ベッドとピアノの間に学習スペースをつくってみることに。
「ダイニングテーブルと違って、デスクは壁向きに設置したので、学習中は他のことが目に入りにくく、宿題もスムーズに終えるようになりました。勉強、明日の準備、ピアノの準備と、ほとんど同じスペースですませることができるようになったこともあり、ダラダラすることが激減しました」(梅野さん)
同じ家庭に育った姉弟でも、学習スタイルの向き不向きが違うこともあるんですね。
梅野邸のリビング横の寝室での学習、詳しくはこちらで:
>>>うちの子、リビング学習向き?不向き? タイプ別リビング学習スペースの作り方
□ 東風平さん宅の場合
ライター、東風平さんの息子さんも、リビング学習が合いませんでした。同じ部屋で遊ぶ妹の姿や近くにあるおもちゃ、本が気になり、集中できなかったといいます。
けれども、義両親から学習机をプレゼントされたのをきっかけに、子ども部屋を用意して机を置いてみたところ、これがとってもうまくいったのだとか。
「子ども部屋とキッチンとの距離は歩いて2、3歩。お互いの気配も感じるし、聞きたいことがあればすぐに質問できる距離です。『自分の机で勉強するようになってどう?』と息子に聞いてみたところ、『落ち着く、集中できる。ひとりはさみしいけど、自分の机はうれしい』との答え。意外でした」(東風平さん)
絶妙なタイミングで学習机を贈ってくださった義両親、ナイスアイシスト!ですね。
東風平邸のキッチン側の個室での学習、詳しくはこちらで:
>>>「リビング学習」ならうまくいく? 失敗から学んだ、うちの子に合う学習スタイル
この春、小学4年生になったわが家の息子は、今もリビング学習を続けています。この先も現状のままリビング学習を続けるのか、学習環境をアップグレードするのか、個室を用意するのか……今はまだわかりません。しばらくの間、先輩ママ、パパたちの事例を参考に、脳内で模様替えの妄想だけはしておこうと思っている次第です。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
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心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー さいとう きい
ブログ:SMALL SPACES: 狭くても快適に