おはようございます。
ライフオーガナイザーの山岡志帆です。
数年前、母の家のキッチンを「本人が使いやすい」収納から、「誰でもわかりやすい」収納に変更しなければいけなくなりました。というのも、遠方で一人暮らしをしていた母に介護が必要となり、食事づくりをホームヘルパーさんに依頼することになったためです。
当時、母は住み慣れた戸建てからマンションに引っ越した直後。引っ越しのサポートに来た私が、キッチン収納の配置を一から考えることになりました。どう配置すればわかりやすくなるのか?大切にしたポイントを収納実例とともにご紹介します。
目次
■わかりやすい収納のポイント①「同じジャンルでまとめる」
まず、納めるものをジャンルごとにまとめ、1カ所に収納することを基本方針にして進めました。同じものがまとまっていれば、初めて使う人でも一度収納の中身を確認するだけでだいたいの配置を覚えられるからです。
たとえばコンロ側の収納は、鍋・フライパン類をコンロ下、ボウル・ザル類をシンク下、カトラリーを引き出し上段に、それぞれ収納しました。
調味料の収納は、思いきって引き出しを2段抜いて空いた場所に収納しました。引き出しに入らない高さの調味料があったからです。分けて収納すると探しにくくなるため、1カ所にまとめることを優先しました。
見た目はおしゃれとは言い難いですが、「空いた空間から中身が見える、取れる」と家族にも好評でした。
■わかりやすい収納のポイント②「見せる」
キッチンは扉や引き出しが多くて、そもそも中身がわかりにくくなる造りになっています。そこで、備えつけの収納以外は「見せる」収納にして、パッと見てわかるよう心がけました。
食器棚として用意したのは、オープンラック。丸見えなので「食器はここだな」「カトラリーはここではないな」とすぐにわかります。
コンロで使うお玉や菜箸、鍋のフタなどのキッチンツールは、出しっぱなし収納にしました。「使う場所のそばに置く」ようにして、火を使うときに探す手間を省きました。
■「まとめれない」「見せられない」ときは?
まとめたくても1カ所に収まらないときは?
食器だけはオープンラックに入りきらなかったので、ラックは毎日使う食器専用にして、ふだん使わない食器は吊り戸棚に納めました。毎日使う食器が見える場所にあるので、ヘルパーさんも問題なく使えるはずです。
見せる収納にできないときは?
扉や引き出しの中に収納したい場合は、開けなくても中身がわかるようにラベリングしました。とはいえ、ラベルの文字をたくさん読むのも面倒です。そこで今回は、見落としそうなゴミ袋(写真左)とコーヒー・茶葉(写真右)などに絞ってラベルをつけました。
2時間弱で作り上げたキッチン収納ですが、翌日ヘルパーさんが来ても困らず調理を始められる状態にできたと感じました。しかし母がその後入院、そして施設入居となり、残念ながらヘルパーさんに直接感想を聞く機会は得られませんでした。
キッチンはその後も、私たち家族が母の面会のため帰省したときに使用し、私も夫もわかりやすさに毎回救われています。
わかりやすさを重視したキッチン収納記事はこちらにも:
・「見える」に変えたら片づけ上手に! キッチン収納は「隠す」をやめたらうまくいく
・【キッチン収納】多くのモノを管理できない&見えないと忘れるタイプの収納配置実例
・片づけられない原因は「隠す」収納にあった!「見た目」より重視した3つのポイント
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ライフオーガナイザー 山岡志帆
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