おはようございます。
ライフオーガナイザーの吉川圭子です。
クローゼットは片づけの悩みが多い場所のひとつ。服がたくさん詰め込まれたクローゼットは、毎朝の服選びも大変です。
片づけたいけれどどうしたらいいかわからないという人に向けて、よくあるお悩み別に片づけのプロの事例をご紹介します。
目次
■「手放したいけど手放せない」はどうすれば?
減らしたらいいのはわかっているけどなかなか減らせない人は少なくありません。片づけのプロたちはどのような基準で手放しているのでしょうか。
●「着ていない」には理由がある
服好き・服多め所有のライター大和恵子さん。大容量のハンガー収納を見る限り、服の悩みなんてなさそうな大和さんですが……。
「衣類の収納量は増えましたが、最近どうにも使いにくくすっきりしません。そこで季節終わりに見直すと、すっきりしない理由もわかり、手放しもスムーズでした」
30枚超えしていたニット類を見直して気づいたのが「着なかったものは、サイズ感や素材、形が今の気分に合わないものや、使用感がありすぎるもの」だったそう。
「季節始めは、着る機会が少ないかもと思ったものでも、『ひょっとしたら今季は着るかも』と思いがちでしたが、季節終わりに着なかったものを並べ、着ない理由を考えてみると、『もう来季も着ない』としっかり判断できました」
大和さんの記事はこちらから:
>>>「今季着た? 着なかった?」で見直しスムーズ! 季節終わりのクローゼット片づけ
●年齢とともに優先順位が変化する
「『おしゃれは我慢』なんて言葉もありますが、そんな我慢が楽しめたのも昔の話」と話すのは、ライターの梅野優子さん。
「若いころは、『デザインが好き』『着心地&手入れのラクさ』の優先順位を比べたとき、断然、前者に軍配が上がっていましたが、年齢を重ねるうちにだんだんと後者へ優先順位が移行してきました」
「優先順位の変化を自覚してからは『好きかどうか?』よりも『着ているかどうか?』で手放すように。購入するときも、この優先順位を意識するようになってからはムダ買いが激減しました」
梅野さんの記事はこちらから:
>>>「いつか着るかも…」と服を手放せない問題を解決する3つのヒント(40代以上の女性必見!)
■衣類を全部まとめて入れられるクローゼットがない
理想は衣替えの必要がない大容量のクローゼットだけれど、なかなかそうもいかないのが現実ですよね。衣類を分散収納している片づけのプロの事例をご紹介します。
●狭ければ狭いほど「いま着る服」だけを厳選
転勤族のライター、こすぎりささん宅はクローゼットと押し入れが一つずつ。ご主人と共有して使っているクローゼットはスッキリして使いやすそうですが、ひとつしかないクローゼットに2人分収めるためにはやはり分散収納が必須。
「ハンガーラックをクローゼットの手前に置き、アウターを掛けています。かさばるアウターを入れないことで、クローゼット内が見やすくなりました」
オフシーズンの服はボックス収納でクローゼット外へ収納しているそう。「狭いクローゼットだからこそ、ルールを決めることが大事。物も服も大切に扱って、最後まで使い切りたいと思います」
こすぎさんの記事はこちらから:
>>>賃貸の1カ所しかないクローゼットは「いま着る服」だけ収納!「着ない服はゼロ」にするコツ
●オン・オフ・その間の“調整服”に分ける
同じく収納場所を3カ所に分けているのはライターのあさおか まみさん。
オンシーズン服は寝室内のクローゼットに、オフシーズン服は和室の押し入れへ。そして、季節の変わり目に着る調整服は、オンシーズンと同じ部屋にあるチェストに収納しています。
「このチェストが、季節の変わり目の服を入れる『ゆとり』の役割になっています。『ゆとり」のチェストのおかげで、幅が狭いクローゼットでも、今着たい服だけがある状態が維持しやすくなっています」
あさおかさんの記事はこちらから:
>>>小さなクローゼットを快適に使うコツは、3カ所の収納をローテーションする衣替え方法
■かさばる冬物アウターの収納アイデアは?
衣替えで、夏服をしまっているときは余裕があるけれど冬服はアウターなどかさばるものが多く、「扱いに困っています」という方も少なくありません。
●クローゼット奥のすき間10cmを有効活用
もし女性の衣類しか入れていないクローゼットなら活用できそうな小技がこちら。
エディターの秋山陽子さんは、過去記事でクローゼットの奥にある10cmのすき間を生かした収納方法を紹介しています。秋山さんはフックを取り付けて使用頻度の低い服を収納しているそうですが、かさばるアウターの保管場所としても使えそうです。
「通常のハンガーのサイズは、女性36cm〜45cm、男性40cm〜48cm。ここにかけている洋服は、私の洋服ばかり。男性の洋服もかけられる設計(奥行き60cmくらい)だと、女性の服を収納した場合、奥に隙間ができるわけです」
秋山さんの記事はこちらから:
>>>これで冬のクローゼットはパンパンにならない! 隙間を利用したスペースつくり
●保管サービスを利用してスペースを確保
スペースがないならいっそのこと家の中に保管しないのもありかもしれません。
数年前から保管型宅配クリーニングを利用しているのはライフオーガナイザーの下川美歩さん。「重くてクリーニング店に持ち込むのが大変なメンズのロングコートも、玄関で集荷してもらえてラクちんです」
もしまだ冬物をクリーニングに出していないなら、保管付きクリーニングを検討するのも良いかもしれませんね。
下川さんの記事はこちらから:
>>>まだ間に合う衣替え!かさばる冬物の「保管型宅配クリーニング」メリット・デメリット
■「服はたくさんあっても着る服がない」を解消するには?
クローゼットの中に服がたくさんあるのに、いざ着替えようと思うと「着る服がない」という方へ。
●季節ごとの服のバランスをチェックする
「季節ごとのバランスが悪いと『着るものがない!』となりがちなんです」と話すのは、クローゼットオーガナイザーで元アパレル店長の柴田敦子さん。
「たくさん洋服を持っていたときは、無意識に、半袖Tシャツが数十枚、厚手のニットが数十枚と“着られる季節が短い服”をたくさん持っており、クローゼットがパンパンでした」
「『真夏しか着られない服』と『真冬しか着られない服』を適正量まで減らすと、驚くほど洋服の管理が楽になりました」
柴田さんの記事はこちらから:
>>>服はあるのに着るものがない!の解決策は「真夏もの」と「真冬もの」を減らすことでした
●「こんなとき何を着る?」とイメージしてみる
ライフオーガナイザーの手塚千聡さんが「着る服がない」と困りがちだったのがお出かけ服。
「会社員時代の服はかしこまってるし、普段着だと素敵なレストランに行っても気後れしてしまいます」ということで、現在は薄手と厚手のワンピースを1着ずつ準備しているそう。
「必要な場面が具体的にイメージできたら、逆に減らしても困らない服もわかります。私は着ていく場所がないなと思えた服や、同じようなものが多かった普段着は、場面をイメージすることで減らすことができました」
手塚さんの記事はこちらから:
>>>洋服を減らしたい! クローゼットの98cm幅に収めるまでの3つのアプローチ
■「持っている服をちゃんと把握したい」なら……
徹底的に洋服と向き合って、持っている服を把握したい方におすすめしたいのが、数を数えること。
●90着で15分。衣替えのたびに服の数を数えてみる
1つ前でご紹介した柴田さんは、衣替えのたびに数を数えているとのこと!「衣替えのたびに数えていたら、自然に手持ち服を把握でき、必要な洋服と適正量がわかるようになりました」
「洋服を数えることで、自分のライフスタイルや好みがよくわかるようになり、無駄な買い物をすることが減りました。無理に手放そうとしなくても、自然に片づけが進みます」
柴田さんの記事はこちらから:
>>>無理に手放す必要なし!何着あるか数えるだけで、クローゼットが片づく理由
●数えてわかった!自分がよく着るものの傾向
柴田さんの記事を見て、服を数えてみたのがライフオーガナイザーの東風平美穂さん。トータルの枚数は113着で思ったほど多くなかったそうなのですが……。
「洋服をぜんぶ出して、数えてみた結果、トップスが78着、ボトムスが27着、ワンピースが8着でした。明らかにトップスが多すぎですよね。なんとなく気づいてはいましたが、数字で見ると明確です」
「思った以上に、『数値化』はとても効果があることを実感しました。具体的な数字で見ることで、冷静に判断ができますね」
東風平さんの記事はこちらから:
>>>持っている洋服ぜんぶを数えてみたらどうなる? やってみてわかった変化とは【後編】
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
ライフオーガナイザー 吉川圭子
ブログ:整理収納手帖