おはようございます。
令和元年、初日の記事を担当するのは、ライフオーガナイザー/一級建築士の和田さや子です。
築35年のわが家。大きなリフォームはしていないので、間取りは当時のままです。玄関にオシャレなシュークローゼットや、天井まである大容量靴箱などもあるはずもなく……、それでも、なんとか使いやすくしようと、何度か仕組みを見直して今のカタチになっています。
玄関の幅は1.7mあり、決して狭い玄関ではないと思います。それでも、小3の娘と年中の息子と私が3人そろって帰宅するときには、玄関渋滞が起こります。
「早く入って!」
「コートは?!」
「ちょっと荷物ふまんといてよ!」
と、些細な“いざこざ”が絶えません。
この玄関の仕組みを作ったのは、息子が1歳になったとき。つまりもう、4年近く前のことです。子どもの成長に合わせて荷物も増え、自分でできることも増え、その結果、玄関で渋滞が起きていることに気づきました。
■狭くはないのに、渋滞するのはなぜ?
そこで、今の玄関の問題点を洗い出してみることにしました。
1.玄関のたたきの高低差があるため、式台の上で靴の脱ぎ履きをするのが邪魔
2.コート掛けがたたきにあるので、動線が交錯する
3.靴をぬぐ場所と靴をしまう場所が遠い
動線の無駄が多く、そのため後から入る私が通り抜けるスペースがなく、子どもがのんびり動くのにイライラしてしまうのです。
■子どもの動きに沿った動線に組み立て直す
そこで、子どもの動線と私の動線が交錯しにくいよう、コート掛けや棚の位置を変えることにしました。
BEFORE
1.荷物を置く
2.コートをかける
3.靴をぬぐ
4.靴をしまう
特にコート掛けの場所が悪く、コートを脱ぐのに手間取りたたきを占拠したり、脱ぐのを忘れて一旦上がったあとまた戻ってきたり…と、無駄が多いことを再認識。そこで、作業の順番が入れ替わるように、コート掛けの位置を変えました。
AFTER
1.荷物を置く
2.靴をぬぐ
3.靴をしまう
4.コートをかける
■入れ替えて実感!動線に沿った収納の大切さ
靴をぬいだりしまったりしている間に、私はさっと間を通り抜けます。コート掛けの位置を、写真に向かって左から右に変えたのは、子どもたちがコートを脱いで掛けている位置と、私の進みたい方向(写真の左方向)が交差しないように考えたためです。
今回は、収納用品は買い直さず、モノも減らさず、レイアウトの変更だけでした。それでも、通り抜けるスペースができたことで玄関渋滞が緩和され、ストレスが激減。
収納計画は一度組み立てたら完成ではなく、家族の成長とともに変わっていくものですね。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
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一級建築士/ライフオーガナイザー 和田さや子
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