おはようございます。
ライフオーガナイザー/一級建築士の和田さや子です。
家を新築・リフォームするときには、手持ちのタンスや収納家具を処分して、造り付け収納にしたいというご要望をよくお伺いします。
造り付け収納だと、地震のときに倒れてこないという安心感や、インテリアに馴染むという理由が、選ばれる理由の一つだと思います。今回は3つのパターンの造り付け収納をとりあげ、それぞれのメリット・デメリットについて考えてみたいと思います。
■建材メーカーでも選べる造り付け収納
造り付け収納なのに「メーカー品?」と、ピンとこない方もいるかもしれません。実は、ドアやフローリングを取り扱っている建材メーカーは、造り付け収納も充実しています。
よく知られているメーカーでいうと、
・Panasonic
・LIXIL
・DAIKEN
・南海プライウッド など。
カップボードや玄関収納はもちろん、本棚やクローゼット、テレビボードなど、なんでも揃います。
建材メーカーを選ぶメリット
・ショールームやカタログが充実していて選びやすい
デメリット
・こまかい寸法指定に対応できないことがある
・コストが高め
■こまかなオーダーに応えられるオーダー家具屋さん
造り付け家具をつくっている家具屋さんにオーダーして、造り付けてもらうというのも、一つの選択肢です。こういった家具屋さんは一般のお客様向けに店舗を構えていないことも多いので、家を建てる工務店を通して注文するスタイルが多いですね。
家具屋さんを選ぶメリット
・ミリ単位で寸法を指定することができる
・インテリアに合わせた仕上げ材を選ぶことができる
デメリット
・コストが高い
・納期がかかるので早めに決めておく必要がある
家具屋さんのつくった造作家具の事例:
>>>食卓で使うアレをリビングルームに収納? 意外な場所に収められたアイテムとは?
■大工さんが現場で加工するスタイル
大工さんが、棚を付けたり、扉を付けたりする“造り付け収納”もあります。
メリット
・大工工事の一部として依頼できるので、コストが安い
デメリット
・現場で対応できる加工に限りがあるので、こまかな造作はできないことも
・大工さんの腕によって、仕上がりにばらつきがある
本棚を造りつけたい、可動棚を造りつけたい、そんなときには大工さんに頼むとコスパがいいと言えます。
さらに、コストを抑えるためのもう一工夫は、“材料の取りをよくする”ことです。
たとえば、60cm×4m板を切って、可動棚にするとき。棚の奥行きを中途半端にせず、ちょうどよい組み合わせにするといいですね。
20cm+40cmや30cm+30cmと、2枚に切ってもあまりが出ず、板が使い切れるとコスパがよいです。
コストを少しでも落としたい!という場合は、いちど相談してみてくださいね。
可動棚の種類の記事はこちらから:
>>>ここに何をしまう?収納するモノにあった「可動棚のカタチ」
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ライフオーガナイザー/一級建築士 和田さや子
ブログ : 建築士×ライフオーガナイザー®と建てる“忙しくても片づく家”