おはようございます。
ライフオーガナイザー/一級建築士の和田さや子です。
新築やリフォームの際に役立つ、収納のプランニングのコツをお伝えする”カタチ”シリーズ。
今回のテーマは、“対面カウンターキッチンのカタチ”を考えてみようと思います。
これまでの”カタチ”シリーズ:
・これから新築・リフォームする人必見! 洗濯ストレスがなくなる「室内干しのカタチ」
・これから新築・リフォームする人必見! 家族みんなが片づけられる「洗面化粧台のカタチ」
・一般的な押入れは布団収納に不向き!? 本当に使いやすい「布団収納のカタチ」
・“食器棚は購入しない”という選択もアリ! 使い勝手から考える「食器棚のカタチ」
キッチンの間取りで人気の対面カウンター。料理をしながらリビングダイニングを見渡せるのがメリットですね。その一方で、対面カウンターキッチンのデメリットについてはあまり語られず、使い始めてから気づいた!という話もよく伺います。
住んでみてからデメリットに気づいたという、3つのケースをお伝えします。
■ケース1:通路幅が狭くて家族とぶつかるんです
対面カウンターキッチンと後ろのカップボードの間の通路、何センチありますか? なんとなく決めた通路幅が狭くて、家族が入ってくると体がぶつかってしまい邪魔なんです!(涙)ということがありました。
キッチンに入るのが1人であれば、通路幅は80㎝あれば十分です。でも、家族が2人ラクラク立てるスペースが必要ならば、通路は100㎝ほどあるといいですね。また、家族がよく開け閉めする冷蔵庫は、キッチンの奥側ではなく、入口側に置けるようにコンセント位置を調整してください。
■ケース2:カウンターにモノが溢れてしまいます
スッキリした対面カウンターで、軽食がとれるといいな。そんな憧れはどこへやら。郵便物や文房具、お菓子などなど。カウンターの上に、いろいろなモノが置きっぱなしになってしまい、雑然とした雰囲気になってしまって……、というお悩みは少なくありません。
そんな“ちょい置き派”の方には、カウンターの下に1段オープン棚があると便利です。用途に合わせて箱にまとめて置いてもいいですし、飾るように棚に直接置いてもOK。
どうしてもカウンター上に置いておきたいモノは、グルーピングしてカゴにまとめると、出しっぱなしでも雑然とした雰囲気になりにくいですね。
■ケース3:配膳するのに何度も行き来しないといけないんです
食事の配膳をするとき、家族が手伝ってくれればいいのですが、あまり手伝ってもらえない状況だと、一人で行ったり来たり行ったり来たり。“何回往復しているのか数えてみたいです”とおっしゃる方もいらっしゃいました。家族とコミュニケーションをとるために選んだ対面カウンターなのに、動線の長さに悩まされるとは想定外ですね。
往復を減らすためには、ダイニングテーブルで使うものを、ダイニング側の収納にしまっておくのも一案です。キッチン側から出すものも、“朝食のときに出すもの”や“ごはんのときに出すもの”など、グルーピングしてトレーにまとめておくと、出し忘れて取りに戻ることが減りそうです。
いかがでしたか?
対面カウンターキッチンのデメリットを知っておくと、収納のカタチを工夫するポイントや、使い方の仕組みで解決する方法が見つかりますね。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
「対面キッチン」に関する記事はこちら:
・動線計画・収納計画だけじゃなかった! 理想のキッチンづくりに必要なもの
・リビングダイニングから丸見えなオープンキッチンをスッキリ見せるコツ
・忘れちゃいけない処方薬VS忘れっぽい私 使いやすくて見た目もいい収納法は?
一級建築士/ライフオーガナイザー 和田さや子
ブログ:建築士×ライフオーガナイザー®と建てる“忙しくても片づく家”