【実録】家づくり&片づけのプロが自宅を建てる ~間取りづくりのリアル


おはようございます。
ライフオーガナイザー/一級建築士の和田さや子です。

自宅計画のリアルをつづるシリーズ、過去2回の記事はこちら
【実録】家づくり&片づけのプロが自宅を建てる ~仮住まい探し編
【実録】家づくり&片づけのプロが自宅を建てる ~仮住まいへ引っ越し編

「自分で設計できるからいいわね」、とよく言われますが、自邸だから好き放題できるわけではありません。なぜなら、今回のクライアントは、夫。身近な関係だからこそ、間取り決定までは難しい局面もあるのです。

【実録】家づくり&片づけのプロが自宅を建てる ~間取りづくりのリアル

建築士の妻と、こだわりのある夫が、間取りを決めるに至るまでのプロセスを振り返ってみました。

■間取りづくりで大切なことは「そこで何をしたいか?」

「3LDKにしてください。」
「LDKは20畳欲しいです。」

仕事での間取りづくりでも、数字で要望を伝えていただくことが多いです。実は、これが理想の間取りへ遠回りになることもあります。広ければ理想の空間になるとは限りませんし、狭くても広く感じるような工夫もできます。

・お気に入りの家具は絶対に持っていきたい
・子どものためにおもちゃを遠慮なく広げられるスペースが欲しい
・ホームシアターを楽しむベストな環境にしたい

数字よりカタチではなく、この家で“したいこと”を考えること。そして、それに優先順位をつけることで、より理想に近い間取りに近づくことができます。

夫にも、間取りの要望を聞いてみました。何点かあったのですが、いちばんイメージのすり合わせに時間がかかった希望がこれ。

「土間が欲しい」

土間と一口に言っても、そのカタチはさまざま。

・玄関土間を広くとるイメージ
・駐車場から続くような作業場のイメージ
・リビングと庭の間にある広縁のようなイメージ

なかなか答えが見つからず、結局「そこで何をしたいか?」を詰めていくことにしました。

・フローリングの上ではできない作業がしたい
・濡れた傘を干したい
・老後はコーヒー豆の焙煎機おきたい
・薪ストーブもいいよね

メインの動線とは異なる、裏動線に土間を広くとってしまうと、どんどん床面積が大きくなってしまいます。あまり大きな家になるのは、予算的にも厳しい。それならば、リビングの一部を土間にして、リビングが広く感じられるのがいいよね!という結論にたどり着きました。

■イメージの共有にはスマホアプリが大活躍

家づくりを進めていくうちに、どんどんイメージがずれていくことがよくあります。迷走を避けるためにも、「この空間いいよね」というイメージの共有はとっても大切。昔は雑誌のスクラップをしている方が多かったですが、今はスマホのアプリで手軽に共有ができます。

クライアントさんがよく使っているアプリと言えば、

・Pinterest
・Google Photo
・RoomClip

【実録】家づくり&片づけのプロが自宅を建てる ~間取りづくりのリアル

夫婦間で見つけた写真を共有したり、打ち合わせのときに設計士に見せたりするのも効果的。

私は主にInstagramを使って情報収集するので、まさにこれ!という写真を見つけたら“保存”ボタンを押して、夫婦会議のときにさっと出せるようにしておきました。もちろん自分で書いた図面やパースもあるのですが、「写真ほど的確に伝えられるツールはない」と思っています。

【実録】家づくり&片づけのプロが自宅を建てる ~間取りづくりのリアル

そして、できれば“この一枚”と指標になるような写真を決めておきます。間取りや色決めに迷ったら、その写真に立ち返るというアンカーの役割をしてくれる写真。たくさんの写真に惑わされがちな人は、ぜひ“この一枚”を見つけてくださいね。

■間取りが見えてきたら「片づく家」への総仕上げ

間取りの方向性がおおよそ決まったら、収納量が本当に適切かどうか最後のチェックです。もちろん、それまでも家事動線や収納の奥行きなど、ある程度は検討済ですが、机上で考えていると意外と存在を忘れてしまっているモノもあるのです。

私も自分でつくったプランを手に持ち、家じゅうを歩き回りました。

可能であれば、間取り図(平面図)だけでなく、高さも把握できる図面(展開図)があるとより確実です。一つ一つのモノたちが、次の家では収納のどの部分に収まるのか。幅や奥行きは適切かどうか、スケールをあてて確認していきます。

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(わが家の洗濯かごは大きいので置き場所を検討中)

そして、気づいたことを夫に報告。
私「夫の思い出が詰まったダンボールは、残念ながら置く場所がありません」
夫「それは困る。手放す予定はない」

ということで、最終段階で小屋裏収納を増やすことにしました。床面積が増えると予算にダイレクトに響きますが、小屋裏収納であれば、最小限のコストアップで済みます。滅多に出し入れするものでもないので、手間がかかる小屋裏収納でもOKということになったわけです。

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こうしてすったもんだありながら、わが家の間取りは決まりました。

次回は、“最新の省エネ住宅事情”をお届けします。

あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?

心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。

ライフオーガナイザー/一級建築士 和田さや子
ブログ : 建築士×ライフオーガナイザー®と建てる“忙しくても片づく家”