おはようございます。
ライフオーガナイザー/一級建築士の和田さや子です。
水回りは1階に集中させるのがベストと言われていますが、実は思い込みかもしれません。ユニットバスが普及したおかげで、戸建住宅でも2階にお風呂を持ってくることが容易になりました。
2階にお風呂があるメリットについて、今回は考えてみたいと思います。
■お風呂が2階にあると間取りに無駄がなくなる
戸建て住宅を建てるとき、建築コストがいちばんかからないのは、1階の面積と2階の面積が同じ“総2階”というスタイルです。外壁や屋根に凹凸がないので、その分安くなるのです。
お風呂などの水回りを1階に集中させて、さらに1階も2階も同じ床面積にしようとすると、間取りがアンバランスになることがあります。
お風呂と洗面脱衣室を合わせて4畳分ほど必要なので、リビング・ダイニングなどの他のスペースにゆとりがありません。もちろん、その分2階の間取りにはゆとりが出ますが、家族がいちばん長い時間を過ごすスペースが狭くなるのももったいない気がしますね。
2階にお風呂を持っていくと、その分LDKが広くなったり、パントリーなどの収納スペースをしっかりと確保したりすることができます。1つめのプランと同じ床面積ですが、その差は一目瞭然ですね。
■お風呂が2階にあると洗濯動線がシンプルになる
お風呂が2階にあると、一緒に洗面脱衣室も並ぶことになります。
洋服を脱ぐ(洗面脱衣室)
↓
洗濯をする(洗面脱衣室)
↓
洗濯を干す(バルコニー)
↓
洗濯をしまう(クローゼット)
洗濯動線が2階で完結するので、1階に洗濯物がおりてくることがありません。
リビングのソファでゆったりと過ごそうと思ったら、洗濯物が山盛り!せっかくたたんでも、2階に持ってあがるのが面倒で、ついつい置きっぱなしになりがち……、そんな、洗濯のお悩みにも効果があります。
■お風呂が2階にあるデメリットもあります
お風呂が2 階にあるメリットを書いてきましたが、もちろんデメリットもあります。ぞれぞれのデメリットの対策法を考えてみましょう。
・洗面脱衣室が2階にあがることで、1階に手洗いスペースがなくなる
玄関ホールに手洗いカウンターがあると、帰宅してすぐに使えて便利。来客にも対応可
・キッチンと洗面脱衣室が遠いので、家事動線は長くなる
階段のすぐ下にキッチン、階段上がってすぐに洗面脱衣室をもってくることで、動線を最短にする
・漏水が心配
あらかじめ点検口をつけておく
・老後が心配
ライフプランを考えて、老後は住み替えもあるかも
いかがでしょう。2階にお風呂があることでうまれる“ゆとり”は見逃せませんね。家づくりの参考にしていただけると嬉しいです。
あなたは生み出された時間で何をしますか?
何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
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一級建築士/ライフオーガナイザー 和田さや子
ブログ:建築士×ライフオーガナイザー®と建てる“忙しくても片づく家”