こんばんは。
ライフオーガナイザーのさいとう きいです。
自宅の収納スペースのすべてが使いやすいカタチなら、言うことはありませんよね。けれども、奥行がなさすぎたり、間口が細すぎたり、高さが浅すぎたり。「どうやって使うねん!」とツッコミたくなるような狭い収納スペースが、各家庭に1つや2つはあるものです……。
そんな狭小収納を、片づけのプロたちはどのように攻略しているのでしょうか。9人に聞いてみました。
<奥行がない収納スペース>
■ リビング+奥行20センチの造り付け収納:掃除道具
片づけ収納ドットコムのライター、和田さん宅のリビングルームには、奥行20センチの収納スペースがあります。「書類は入らないし、ストック品などを入れるには、場所がもったいない。色々考えた末、収納の浅さを逆手にとり、細長いお掃除道具を集めて“おそうじロッカー”にしました」
「掃除機やクイックルワイパーは、壁にたてかけるように置いています。棕櫚ほうきや、ちりとりは紐をつけ、掃除シートはトートバックに入れて、タオルバーに吊るすことにしました。フックは、ずれないよう、『無印良品』の『ステンレス横ブレしにくいフック・大』を使っています」
和田さんの記事はこちらから:
>>>奥行きの浅すぎる収納を“おそうじロッカー”にしたら掃除がルーティンになった
■ 玄関+奥行15センチの棚:文庫・新書・単行本400冊
ライターの手塚さんは、奥行15センチの本棚を玄関に置いています。「幅75センチ、10段の棚ですが、玄関の天井が低いため、1段棚板を除きました。奥行10.5センチの文庫、10.3センチの新書はもちろん、奥行15センチの単行本も(数ミリ前にはみ出しますが)問題なく収納できます。ここだけで400冊以上の本をしまえていますよ」
「意外と侮れないのが、本棚の側面です。スチール製なのでマグネットフックをつけたり、棚受け用の穴にS字フックをつけたりして、子どものヘルメットや虫除けスプレー、お出かけグッズを入れたエコバッグなども引っ掛けて収納しています」
手塚さんの記事はこちらから:
>>>1Kから3LDKまで大活躍!狭い家でも使い回せる“奥行き15㎝のスチール本棚”
■ 洗面所+鏡裏収納(1面):ドライヤー、ヘアブラシ
奥行が浅い収納の“代名詞”とも言える、洗面所の鏡裏収納スペース。片づけのプロといえども苦手意識を持つ人が多い場所です。ライターの中矢さんも「扉の開け閉めが面倒で、あまり使わないものばかり置いていました」とのこと。「でも、出しっぱなしになりがちなドライヤーやヘアブラシをしまいたくて、最近、収納を見直したんです」
「見た目よりも使い勝手を優先して、パッと見てわかる収納を心がけました。『セリア』や『無印良品』の透明なケースを使って、メイク用品を立てたり、ヘアピンやゴムをまとめたり。収納用品を使うことで効率よくものが収まり、ドライヤー、ヘアブラシも鏡裏にしまえるようになりました」
中矢さんの記事はこちらから:
>>>鏡裏収納が「セリア」「無印良品」の透明ケースで見違える!皮膚薬などの在庫管理にもおすすめ
■ 洗面所+鏡裏収納(3面):約半分のスペースがストック
ライター、手塚さん宅の鏡裏収納も、奥行は10センチほどしかありません。「3面ある鏡裏のうち、もっとも幅の広い真ん中には私のスキンケア・ヘアケア用品などを、アクセスしやすい右側には家族で使うものを、おもに収納しています。左側は開閉しづらいため、使用頻度の低い掃除用品などをしまっています」
「……といっても、鏡裏全体の約半分を占めているのは、実は日用品のストックなんです。棚の奥行きが浅いということは、収めたもの全体が見渡せるということ。在庫管理がしやすいため、鏡裏は日用品のストック収納に向いていると感じています」
手塚さんの記事はこちらから:
>>>洗面台の鏡裏収納、“奥行きが浅く”て“使いにくい”からこそ、あるモノの収納に最適でした!
■ 洗面所+奥行25センチの棚:子どもの下着とパジャマ
当時、年中・小1・小4だった3人の子どもたちの下着とパジャマをコンパクトな洗面所に収納するため、元ライターの服部さんは「無印良品」の「スチールユニットシェルフ」を設置したそうです。奥行は25センチと浅めではあるものの、幅84センチx高さ175.5センチあるため、収納力はバツグン。
「子どもひとりに1段ずつ割りあて、ボックスを2つ置いて、1つはパジャマ、もう1つには下着と靴下を入れました。この収納のおかげで、入浴後に『ママ〜』と呼ばれる回数が激減。子どもたちが入浴後、自分で身支度してくれるようになり、本当にラクになりました」
服部さんの記事はこちらから:
>>>洗面所に収納がなくてもあきらめない!「無印良品」のラックでつくる子どものパジャマと下着スペース
<細い収納スペース>
■ クローゼット+30センチの隙間:ベルトとバッグ
「折り戸タイプのクローゼットは、開けたときに扉2枚分の厚みでデッドスペースができて使いにくい!」と感じていた、元ライターの原田さん。収納用品を駆使して、クローゼットの両サイド、幅約30センチほどの細い空間を有効活用しています。
「下の写真❶では、『平安伸銅工業』の『突っぱり収納2段ハンガー』にワイヤーラックを組み合わせ、私の買い物用バッグなどをひっかけています。写真❷では、幅20センチのスリムなカラーボックスに夫のバッグをIN。写真❸では、突っ張り棒を使ってベルトを収納しています」
原田さんの記事はこちらから:
>>>穴をあけずに取り外しも簡単!クローゼットのデッドスペースを使い切るアイデア3選
■ キッチン+幅11.5センチの収納:すし桶
ライター、南方さん宅のキッチンには、換気扇の横に細い収納スペースが備え付けられています。「最初に見たときから、なんでこんなところに収納棚があるのだろう?と、疑問に感じていたんです。使いにくいので、中になにも入れていない時期が長くありました」
「あるとき、すし桶の大きさに合うのでは?と思い立ち、入れてみるとピッタリ! 今では、すし桶専用の収納スペースになっています。扉があるので中が見えず、入れたものを忘れやすい場所ですが、年に数回必ず使うものなので、忘れることはありません」
南方さんの記事はこちらから:
>>>狭い!高い!広すぎる!使いにくいスペースを使いやすくする、3つの収納アイデア
■ キッチン+幅11.5センチの収納の扉を外して:ラップ
元ライターの岩崎さん宅にも、南方さん宅と同じカタチの収納スペースがあるそうです。「戸棚のサイズは、幅11.5センチ、奥行が30センチ。わが家のキッチンは収納が少ないので、吊り戸棚も含めてスペースはフルに使いたい……」
「そこでラップ類を収納してみたところ、奥行が足りなくて少しはみだしてしまいました。定位置としてはちょうどよかったので、思いきって扉を外してみたら、とても便利に活用できるようになりましたよ」
岩崎さんの記事はこちらから:
>>>扉を外したら便利になった! 使いにくい幅の狭い吊り戸棚にラップ類を簡単収納
<浅い収納スペース>
■ ダイニングテーブル+高さ4.5センチの引き出し:文具
ライター、東風平さん宅のダイニングテーブルには浅い引き出しがついているそうです。「おもに文具類を入れています。高さが4.5センチしかないので、市販の収納用品は使えません。お菓子の空き箱やアクセサリーの浅いフタを仕切りがわりに使っています」
「実はこの引き出しは奥行が29センチもあるのに、引き出せるのは19センチだけ。奥の方は使いづらいため、ふだんは使わないけれど取っておきたいものを収納しています。また、ペンや長いものは縦に配置するなど工夫しています」
東風平さんの記事はこちらから:
>>>30分以内でできる!入れすぎて開かなくなった引き出しの文房具の片づけ
■ ダイニング+高さ3cmの引き出し4個:その都度、見直し
エディターの秋山さんがご自宅を新築して以来、10年以上フル活用しているというキッチンカウンター下の引き出し。「幅34×奥行38×高さ3センチの引き出しが4つあります。床下からの高さは90センチで、立ったまま引き出しを開けるとちょうどいい高さです」
「子どもが小さかった頃は、1)衛生用品と文具、2)長男の学用品、3)長女の学用品、4)学校関連の書類を入れていました。息子がひとり暮らしを始めてからは、1)衛生用品、2)文具、3)私の一時置きスペース、4)娘の一時置きスペースに。使いやすい場所だからこそ、そのときどきでベストな使い方ができるよう、こまめに見直しをしています」
秋山さんの記事はこちら:
>>>住み始めて11年。家族が選んだ「あって良かった」ランキング1位の収納スペースとは?
片づけ収納ドットコムでは、「浅すぎる・細すぎる収納」とは真逆の「深すぎる収納」に関するアイデアもたくさん紹介しています。こちらのまとめ記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
>>>奥行の深い収納が使いづらい!片づけのプロ8人の攻略法を一挙公開(片づけ収納ドットコムまとめ)
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ライフオーガナイザー さいとう きい
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