おはようございます。
日本ライフオーガナイザー協会代表理事の高原真由美です。
今週水曜日の記事では、わが家が新居で洗面と脱衣を分ける理由をご紹介しました。娘が小学生だったリノベ当時には気にならなかったのに、成長した今は、誰かがお風呂上がりに脱衣スペースを使っていると、ほかの家族が洗面も洗濯機も使えない。毎日使う場所だからこそ、小さな不便も積み重なります。
洗面台はどのメーカーにする? 造作?収納はどれくらい必要? 家づくりでは、そんな設備や広さに目が向きがちです。でも、その前に考えたいのは、「誰が、いつ、そこで何をするのか」ということ。
今回は、洗面・脱衣・ランドリーの計画に役立つ4記事を選びました。間取りの工夫から、洗濯の手順、家族が戻しやすい収納、掃除道具の置き場所まで。新築やリノベーションの準備はもちろん、今の家でできる見直しのヒントにもしてみてください。

■洗面と脱衣は、家族が同時に使う場面まで考える
まずはおなじみ、一級建築士でライフオーガナイザーの和田さや子さんによる、洗面脱衣室の収納とレイアウトの記事です。
ドアの位置と部屋の広さがカギ 洗面脱衣室の「リネン収納のカタチ」
タオルや下着、パジャマ、洗剤など、置いておきたいものが多い洗面脱衣室。この記事では、洗面脱衣室と浴室の入り口の位置関係に着目し、収納を確保する3つのレイアウトが図で紹介されています。
同じ空間でも、入り口の位置が変われば、収納に使える壁や、人が立つ場所は変わります。洗面と脱衣のスペースを分けるプランもあり、室内干しをしたときの使い方まで想像しやすい内容です。
わが家が困っているように、「誰かが脱衣中だと、ほかのことができない」という問題は、洗面台を大きくするだけでは解決しません。家族がそれぞれに使いたい機能を、どこで分けるかが大切です。
図面を確認するときは、誰かが着替えている横で、別の人が手を洗えるか。洗濯機を使えるか。干している服や開けた扉が、通り道をふさがないか。朝と夜の家族の動きを重ねてみると、設備が「入る」だけではわからないことが見えてきます。
なお記事の図は、広さや配置を考えるための例です。そのまま当てはめるのではなく、家族の使い方や持ち物、実際に置く洗濯機などの寸法を設計者に伝え、自分たちに合う配置を相談したいところです。
■洗濯は「洗う場所」より、しまい終わるまでの流れを
次に紹介するのは、ライフオーガナイザーの松林奈萌子さんが、引っ越しを機に洗濯家事を見直した記事です。
毎日の洗濯家事時間が3分の1に!ランドリールームに取り入れたモノと動線
松林さんは、人気のガス乾燥機の導入だけでなく、タオルを畳まずに収納する方法や、アイロンとアイロン台をすぐに出し入れできる作業台を取り入れています。家電が動いている時間ではなく、ご自身が手を動かす時間を測って、変化を確かめている点も参考になります。
ここで注目したいのは、「同じ設備を買えば、誰でも家事時間が3分の1になる」ということではありません。干す、取り込む、畳む、しまう。それぞれの作業に、どんな手間がかかっているかを見直していることです。
洗濯機の隣に物干しをつけても、乾いた服を別の階へ運び、そこで畳み、家族別に配るなら、まだ家事は続きます。逆に、すべてを一室に集めなくても、畳むものを減らしたり、使う場所に収納したりすることで、ラクになる場合もあります。
まずは今の洗濯を、洗うところから、しまい終わるところまでたどってみる。松林さんのように細かく時間を計測するのは、非常に効果的でおすすめです。何度も往復している場所や、つい洗濯物がたまる場所はありませんか? その理由を確認してから、必要な設備やスペースを考えたいですね。
わが家もガス乾燥機を導入したい!と検討してみたものの、「子育て世代でもなく、“時短”の優先順位はそれほど高くないし、そもそも乾燥機に入れられない衣類の割合が実は多いかも?」ということで見送りました。
乾燥機や室内干し用の家電を検討する場合は、設置条件や電源なども早めに相談を。コンセントの位置と数については、おすすめ記事③もあわせてご覧ください。
■収納も掃除道具も、家族が使って戻せる場所に
空間が整っても、家族が使ったものを戻せなければ、洗面台の上は散らかってしまいます。そこで参考になるのが、ライフオーガナイザーの小峯美保さんの記事です。
隠す収納をやめたら家族が変わった!洗面台を「無印良品」のアクリル収納で“見せる収納”に
息子さんたちの成長とともに増えたスキンケア用品。鏡裏に片づけることが定着せず、カウンターに出しっぱなしになっていたそうです。そこで、いつも置かれる場所に、中身の見える収納用品を設置。人別・使う順に分けることで、自分たちで戻すことが増えたと紹介されています。
収納量が足りないから散らかる、とは限らないのですね。入る場所はあっても、開け閉めが面倒だったり、どこへ戻すかがわかりづらかったりする。家族の様子から、収納方法を考え直した実例です。
わが家でも、娘のコスメやスキンケア用品が予想以上に増え、収納は今も試行錯誤中。新居では全部隠せるようにすれば安心、とは考えず、使う本人にとって続けやすい方法を探したいと思っています。
そして、使ったあとの掃除も忘れずに。ライフオーガナイザーの門傳奈々さんは、洗面所の髪の毛を掃除するために、道具の置き場所を工夫しています。わが家も参考にさせてもらいました。
出しっぱなしでついで掃除がはかどる! 洗面所掃除にはテープ式粘着クリーナー
粘着クリーナーを棚の中へしまわず、洗面台のゴミ箱の近くへ。ドライヤーを使ったあとに掃除する流れをつくり、家族も手に取りやすくしているそうです。
わが家では電気ちりとりを導入しましたが、同じ道具である必要はありません。大切なのは、気になったときにすぐ使え、片づけまで無理なくできること。新居の収納を考えるときには、掃除道具とゴミ箱の置き場所も、最初から計画に入れておきたいですね。
見せる・隠すのどちらかが正解なのではなく、使う人に合っているかどうか。収納の奥行きや扉、棚については、おすすめ記事④でもご紹介しています。
洗面・脱衣・ランドリーの計画は、設備の置き場所を決めるだけではなく、家族の毎日の動きを考えることでもあります。
誰かが使い終わるのを待っている場面。洗濯物がたまってしまう場所。使ったあとに戻せないもの。まずは、今の家で気になっていることと、その理由を書き出してみてください。もちろん、便利に使えていて、新居にも引き継ぎたいところも一緒に。
家族の成長や年齢の変化を、全部予測することはできません。それでも、今の暮らしを丁寧に見ておくことは、これからの家づくりの判断材料になります。
間取りを変えなくても、収納の分け方や道具の置き場所なら、今の家で試せることもあります。新居ができるまで我慢するのではなく、まずはできるところから。そこで見つかった自分たちに合う仕組みを、新しい家へ持っていけるといいですね。
※紹介記事は、それぞれの公開時点での事例です。商品の仕様・販売状況・使い方は、検討する製品の最新情報をご確認ください。粘着クリーナーは床材に適したものを選び、使用上の注意に従ってください。
人生後半に思うことはなんですか?
これから何をしたいですか?
心地いい暮らしづくりに役立てれば嬉しいです。
次回は水曜日午前10時にお会いしましょう♪
日本ライフオーガナイザー協会代表理事
高原真由美
ブログ:JALO公式ブログ






